実験目的 | 魅惑のケーキ「ベルベデーレ」の魅力にせまる | ||||
実験理由 | 1999年の9月にその味を知って以来、思い焦がれていたケーキ。そのケーキを作っているパン屋さんのご主人の本を見つけた。 | ||||
実験日 | 2001.05.18 2001.06.08 | 実験責任者 | よもだ亭亭主 | 撮影 | 主によもだ亭黒幕オット | 実験内容 |
ドライフルーツを焼酎に2週間漬けこまなければならないので、まずはドライフルーツの準備から。よもだ亭にあるプルーンは種つきなので、種を取り出しにかかったのだが、これが大変。口の中でもぐもぐやって種を出すのとは大違い。苦労して出したので記念に写真を取る。 大きいものは半分に切り、小さいものはそのままで焼酎に2週間漬ける。この2週間の間に他の材料を揃える。なかなかぜんぶいっぺんに揃うところがなく、今回は見つけたところで買っておいた。あとで伊勢丹立川店の地下なら揃えられることが判明した。 すでにこの時点で、これがすべて型に入るのかどうか不安になる。いちおう型の大きさをはかって分量を割り出したのだが……。 2週間後、さっそくベルベデーレ作りにかかる。午前中にアーモンド、くるみ、カシューナッツをオーブンでローストし、冷ましておく(すでにこの段階でつまみ食いをしたいという欲求にかられる)。水も冷水を用意。バターも冷やしておく。どうやらこの辺がポイントらしい。わたしの手は夏でもひんやり冷たいのでもってこいである。 材料をすべて混ぜたところで、これは型に入りきらないだろうと察する。ナッツやフルーツのまわりにうっすらと生地がからまっているという状態で、粉の部分はごくわずか。参考書ではとにかくぎゅうぎゅう押しつけてつめるべし、とある。 そうしないとすきまができてまとまらないらしいのは納得できる。押し寿司のように押し込んでいたら、なんとすべて型におさまってしまった。 参考書には小麦ふすまを型の底と側面、さらに生地の表面にもつけるとあったが、それは省いた。高温で長時間焼くためと見栄えのためだろうか。念のため、代りにオーブンシートを載せる。さらに型にふたをする、と書いてあった(これはできあがったあとで気がついた)がふたつきではないので省略。 やはり表面がちょいと焦げた。できあがり総重量は1.5キロを越えている。すこし冷めるのを待ってさっそく食べる。 これを我が手で再現できるとは……。もちろんルヴァンの本物とは比べられないけれど、やはり身銭を切って材料を集め(いくらかかったのか計算するのも恐い)、辛抱を重ねる(つまみ食いはしなかった)という経験は貴重である。 食べたあとでわたしは酔ってしまった。どうもお酒は抜けていない様子。ルヴァンで食べたときは何ともなかったけれど、一切れが大きすぎたかもしれない。お子さま、お酒の弱い人はそのつもりでめしあがれ。 |
参考 | 『ルヴァンの天然酵母パン』甲田幹夫著、柴田書店、135〜136頁 |