2006年3月

2月 よもだ亭日乗 目次 4月

3月4日(土) 

 よもだ亭にもたびたび登場する、よく行くとんかつ屋さんの番頭さん、我が家ではひそかに「恐縮大魔王」と呼んでいる。
 今日も店に入るなり「すみません、今日上がいっぱいなので地下のテーブルでよろしいですか」と言う。まったく異存はない。ふたりとも黒豚のヒレ、そして貝柱とアボカドの釜盛り、オットにはビール。食事についてきたお新香にはめずらしくアスパラが。
 会計のとき、「今日はロースがなくてすみませんでした」とまたまた恐縮大魔王。いや、最初から今日はふたりともヒレのつもりだったんです。

3月5日(日) 映画「ナルニア国物語」

 新聞の日曜版が欲しくてキヨスクへ。本体と日曜版が別々に置かれている。どうしたらいいのかわからず、「日曜版がほしいんですけど」と言ったら「ほしいなら持ってきな!」と威勢の良い言葉が返ってきた。ありがたくちょうだいする。
 映画は、何としても行こうと前売りチケットを買っておいた。午後の上映の席を確保してから、アンデルセンでお昼をすませ、買い物の品定め。映画はまったくの予備知識を持たずに観た。原作も読んでいない。
 映画のあと、帽子と靴を買って、立川の中華街でお気に入りのお店のメニューを確認してから、今日の気分はイタリアンなので八王子の『ベリーニカフェ』へ。久しぶりに窓側の席。ブルスケッタはアボカドと蟹マヨネーズ、焼きかぼちゃとアンチョビリコッタの2種。きのうにつづいてのアボカド。ロメインレタスのサラダは客に見つめられてカットするのは難しいらしい。ピザはクアットロフォルマッジとガンベリのハーフ&ハーフ。そしてかぶらぎ豚のミートソーススパゲティと、とろとろ玉ねぎとツナ・オリーブのスパゲティ。日曜日の夜は混んでいると思ったら、日曜日はランチの方がお客が多いそうで。3月おすすめのデザート「さつまいものタルト」はすでになく。

3月9日(木) 

 休日。午後より立川。
 買い物を済ませて中華街の『菜香』へ。季節のおすすめ料理に牡蠣を見つける。
蓮根と豚すね肉と菜の花のコチュ醤マヨネーズ和え(小皿料理)、伊勢海老とズワイ蟹・白身魚・牡蠣のチリソース煮(季節おすすめ)、鶏レバーとたらの芽のさくさく揚げパプリカソース(季節おすすめ)、久しぶりに叉焼饅、これも久しぶりの、中国たまり醤油を使った香港風焼きそば、オットは生ビール中。 伊勢海老……は、牡蠣2個、ホタテ貝柱2個、白身魚2切れ、蟹爪2つと伊勢海老に、辛めのチリソースがかかっている。ちょっとソースに負けて食材の味がわかりにくかったか。
 食後はいつもの『みゆき館』。

3月11日(土) 

 亭主は午前中仕事。オットは荻窪から新宿まで散策。お昼に新宿に到着するオットと待ち合わせ。
ほっつき歩いて、おもに、新宿高島屋のイタリアンを見てまわる。大皿スパゲティの店にちょっと惹かれる。
お店はどこも大行列。『茶語』で辛抱強く待ち、さらに店内でゆっくり中国茶を飲む。中国茶の店は長時間いられるのがよい。
 夕食は南口の『タイ国料理 シャム』へ。
 メニューを見ながら迷っていたら、お店のおじさんが来て「なにしてるの」と言いながら待っていた。タイ風海老入り春巻、カイヤッサイ(タイ風オムレツ)、プラープリョーワン(マナガツオの姿揚げ甘酢かけ)、タイの醤油味焼きそば、カーオマンガイ(蒸し鶏肉ご飯)、オットは赤ワイン。オムレツは、何が入っているのかわからないので頼んでみたのだが、中はきのこや野菜をとろりとした餡でからめてあった。少し早いホワイトデーにマロングラッセをもらう。
 濃いぃものを食べたら、おいしい(高い)コーヒーが飲みたくなって椿屋へ。

3月12日(日) 

 突然思いたって皇居東御苑へ行くことにする。
 東西線に乗り換えるついでに、中野でいったんおりてスタバ休憩。インド料理屋がなくなってご無沙汰になったサンモールやブロードウェイを歩いて安売りの靴下をお買い上げ。  東御苑はものすごい強風で飛ばされそうになる。早咲きの桜や梅が咲いている。
 銀座へ出て、スタバ以外の気軽に入れる店が思い当たらず、伊東屋のティールームへ。待ったが、他に歩いて見つけるあてもなく。
 有楽町へ行く途中、すてきな中国茶の店を見つける。
 夕食は簡単に『News Deli』で。まだ行ったことはないが、下北沢、恵比寿の店はなくなってしまった。残っておくれ。
オットはハニーバタートーストとデリを3つ、亭主は若鶏の竜田揚げと高菜のアジアンライスプレートと茜ティー(小豆のお茶)。
 東京駅でオットと別れ、仕事へ。

3月16日(木) 

 長野へ日帰りの出張。
 高速バス、朝の一便は途中で拾ってもらえないので、新宿へ。7時に新宿へ着くことがこんなに大変だったとは(家からのバスがない)。
 帰りは日野で降り、中央道のバス停までオットに迎えに来てもらう。そして『サンガム』で夕食。再開発が進む日野駅周辺、この味わい深い『サンガム』も5月には移転するとのこと。

3月17日(金) 

 よもだ家3月のお誕生日会。『眞一館 宇津木亭』にて。

3月19日(日) 

 表参道ヒルズ参り。
 暖かくなるというので、いったん着たダウンジャケットを脱いで、薄目のジャケットに着替える。バスの中でダウンを着ている人を見て、(今日は暖かくなるんだって)とつぶやく。
 原宿から表参道をめざす。10時すぎ。早すぎたか、スヌーピータウンすら開いていない。案の定、表参道ヒルズも。人は集まっている。ここで待っているのも寒いので、もう一つの新名所、駅の地下、『Echika表参道』のなかのカフェで休憩。
 時間になって行ってみると開店は11時5分という妙な設定になっている。行列の最後尾に並んでそのまま建物の中も螺旋状の回廊をぐるぐると登ってゆく。みんなぐるぐる歩いて写真を撮るばかりでお店にはあまり入っていかない。ここで買い物をする人ってどんな人だろう。
 お昼は先ほどの『Echika表参道』の『カフェ・ド・メトロ』で。同じコーナーの『ジャン・フランソワ』というパン屋さんでパンを買う。カマンベールとマロンオショコラ、生地に惹かれて選んだ。栗好きではあるが、カマンベールの方が生地とあっていて気に入った。  地下鉄で銀座へ行き、松屋で「与勇輝 人形芸術の世界」を見ることにする。8の階上から6階まで行列ができているので、時間をずらす。
 先日見つけた中国茶のお店『香韻』に入る。白牡丹(オット)、高山金萱茶(亭主)、お菓子セットをひとつ。
高山金萱茶は、すのこ付きのお盆の上に、急須と茶碗3つが載っている。いったい何をどうするんだろうと思ってら、お店の人が手際よく入れてくれた。香りを楽しむ器、お連れさまお味見用器等々。この複雑な手順が楽しい。どのお茶を選ぶとどんな茶器が来るのかわからないので、「できるだけ工程の複雑なもの」を頼むという方法は可、でしょうか。お菓子セットはせいろに桃、兎、アヒルの形をしたお饅頭。なんどもお湯を注いでゆっくりした。「混雑時は2時間まで」という貼り紙を見て、空いているのに2時間もいなかった我々はまだまだせっかちだなぁと思った。
 ふたたび松屋に戻り、人形展。待たずに入れたが、けっこうな賑わい。心和む人形で、観ている人が目を細めている姿もまた微笑ましい。
 夕食はかねてからの懸案の店だった『ラサ・マレーシア』へ。以前、ここへ入るつもりで同じビルの別の店に行ってしまった。
ゆでワンタン、シンガポール風野菜オムレツ、クアラルンプール風鮮魚の醤油炒め、海南チキンライス、グラスワイン赤。オムレツは実際には韓国のパジョンに似ていた。チキンライスはご飯がたこ焼きのように丸い。シンガポール風焼きビーフンを追加。
 食後に『風月堂』へ。ここへはよく来るが、必ず夕食後、つまり夜である。風月堂のマークが、三日月模様の扇子になっている、これは風と月を表すのかと今ごろ気づいた。

3月21日(火) 

 お弁当を持って新宿御苑へ行く。駅でお菓子の太子堂が店を出していて、そのなかにずんだおはぎを発見。ちょっとまえに「ずんだおはぎなんてあるといいよね」話し合っていた矢先のこと。ちょうど季節も彼岸。お供えじゃなくて自分用にお買い上げ。
 そして伊勢丹で迷い、手分けしてオットは『アンデルセン』でサンドイッチ、亭主は『メゾンカイザー』でキッシュを買う。
 梅の終わり、桜の前、というこの時期が、あんがいのんびりできて、花もほどほどに楽しめて良いかもしれない。温室でヒスイカズラの花を初めて見る。みんな、どこでお昼を買ってくるのか、持っている袋を観察するのもまたたのしい。
 駅をまたいでそうとう歩いてホテル(今日は新宿お泊まり!)に荷物をあずける。ここも部屋の空間にゆとりがあって、物を置く場所がたくさんあるのがありがたい。
 身軽になってふたたび新宿散策。横浜でよく入る『ブコ・ディ・ムーロ』。新宿店がなくなっている。確認のため店まで行ってみる。やはりなく、新しい店舗もまだ入っていない。ここも関東では恵比寿と池袋と横浜だけになってしまった。
 休憩ののち、お洋服をいろいろ買って、さぁ夕ご飯。ふと、「さっき買ったパンツ、自分で裾あげしようと思ったけど、いつやるんだ、自分でやるのもけっこうコストがかかる……」と一瞬迷い、引き返して、パンツだけあずけてくる。  夕食は高島屋のイタリアン『ラ・マニーナ』。先日見てちょっと惹かれたところ。
 サラダ(シンプルなドレッシングがしっかり野菜に絡んでいる)、季節メニューの菜の花と空豆と海老のピッツァ、タリアテッレネロボンゴーレ(真っ黒な茎ワカメのようなパスタ!)、リゾットパルミジアーノ。ピザは焼き上げがったものを持ってきて見せたあと、また別のところでカットしてくる。生地が薄くて柔らかく、チーズがたっぷり。リゾットも、チーズのくぼみ中に入っているところを見せてから、すくい上げたものを持ってくる。
 デザートは、デザートピザを頼む気になっていて、でもいちおう本日のケーキの内容を聞いてみたら、おいしそうな名前が次々に出てきたので、チョコレートケーキとズコットを頼む。それにブレンドコーヒー2つ。コーヒーのお供にナッツにココアパウダーをまぶしたものが出てきた。いやはや、お茶請け(?)までついてくるとは。
 お店には待っている人がたくさんいたのに、店内はゆったりしていて最後までのんびりできた。
 のんびり都内お泊まり計画、かなり精力的にのんびりした、という感じがあります。

3月22日(水) 

 朝、ホテルからいちばん近いスタバへ行き、朝食。
 7時開店のこの店、横断歩道を渡っているあいだに7時となり、すぐに入ったのにすでに先客あり。多くの人がテイクアウト。
 新宿駅でオットと別れ、亭主は仕事。オットも自宅に帰って仕事。

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