2004年5月

4月 よもだ亭日乗 目次 5月

5月1日(土) うちの近所の藤はまだ咲いてまっせ。

 さるイタリアンレストラン。ランチメニューがシラスのパスタであった。どんなんだろう、とわくわくしながら待った。
 シラスと、小さく切ったトマトを和えて、上にディルの葉がかかっている。ちらし寿司のように美しい。うちのシラススパゲティも味では負けてないつもりだけれど……。

5月2日(日)

 玉ねぎのピクルス、良い感じで浸かっています。

5月3日(月) 訳あって、お誕生日のお祝いを前倒しでもらいました。

 スパゲティに入れるシラスはあまり長時間加熱せず、茹であがる直前にほかの具と混ぜたらどうか、とオットからの提案。さっそく試す。今日はSKIPの新玉ねぎ、さいごのひとつも使ってしまおう。さらにカレー味が良いとの要望に応え、パスタを茹でているあいだににんにくと唐辛子、玉ねぎ、塩、カレー粉をオリーブオイルで炒める。茹で汁を少し足して最後にシラスを入れ、パスタを絡める。
 なぜか焼そばを食べている気がしてならない。おいしいけれど不思議だ。

5月4日(火) 26332歩

 今年の連休は人並みに休んで、長野(松本)へ旅行するつもりでいた。予報では天気があまり芳しくなく、いつまでたっても予報が変わりそうにないので急きょ横浜へ行き先を変更。宿泊先は松本で予約していたのと同じホテル。
 横浜で泊まるときは、いつもみなとみらいのホテルのどれかだったが、昨年、松本のこのホテルに泊まったときに、馬車道にもあるとホテル知って、いつか泊まりたいと思っていた。馬車道には島田荘司の小説の登場人物が住んでいる。今回はあちこちゆかりの場所もまわってみることにする。

 朝、荷物を預けにホテルへ行くと、いきなり通りを挟んだとなりに洋食屋の「ポニー」が目に飛び込んできた。3月に来たときにも見ているはずだけれど、あのときはひたすらカキフライのことばかり考えていたのでお店の名前まで見ていなかったと思う。それに観光客は入るのをためらってしまうような、小さな小さな食堂で、たしかそのときもカキフライを見ながら通りすぎたのだと思う。今日は連休のためかシャッターが降りている。

 中華街まで歩き、石川町の駅近くの『ミントンハウス』へ。こちらも閉まっている。ジャズ喫茶だからこんな早くに開いているわけがない。ただ昼間は薄荷茶館という名前で営業しているとも聞いた。
 お昼になって、いったん馬車道に戻ってきたものの、『ポニー』やはり開いていない。さいわい宿が近いので、ここは帰るまでに望みを託す。『馬車道十番館』のランチはちょっと大げさなので近くのベーカリーへカフェでお昼。

 その後歩いて山下公園へ向かい、マリンタワーと氷川丸を見学。マリンタワーは連休中、外階段を歩いて展望台へあがるというイベントを催していたが、本日は強風のため中止。エレベーターの中からその階段を見たけれど、天気がよくても恐くて上れそうにない。氷川丸はあっぱれ。これが本当に航海をしていたとはなかなか実感がわいてこない。子どもの頃よくフェリーで四国へ行ったけれど、比べものにならないくらい豪華。子どもに混じって氷川丸のスタンプラリーに興じる。まだ見つかっていないスタンプをわたしがすでに押しているのを見た子どもに、「それどこで押したんですか」と尋ねられる。

 みなとみらい線に乗ってみなとみらいへ。休憩しようにもどこも大行列。いつも休日を避けてくるので、少しとまどう。お茶を飲んだ後そのままここで夕食にする予定でいたが、ホテルの電話番号がわからず、チェックインの手続きをしにふたたびみなとみらい線に乗って馬車道へ。

 ホテルの部屋で地図を眺めていて、家を出てくるまえに見ていた「散歩の達人7月号」に載っていたタイ料理の店へ行くことを思いつく。ずいぶん個性的な、インパクトの強い店で記憶に残っていた。この散達、3月の横浜遠足でも活躍した。ホテルの部屋からは『ポニー』の屋根が見える
 馬車道から関内駅に向かって歩き、線路を越えると伊勢佐木モール。カレーミュージアムのまえを通りすぎ、ちょっと道草して3月遠足のときに見つけた横浜橋商店街のパン屋『カメヤ』をのぞいて(すでにカメパンはおろかパンはほとんど売り切れ)から横浜最古のタイレストラン『イサンクラシック 横浜ドリーム』へ。
 地下への階段を降りると、ドアがなくていきなり店の中。狭くていろいろなものが置いてあって、船の中のよう。カラオケの機械があって、0時からと貼り紙がしてある。テーブルにはタイの梅酒が入った、梅干しを浸ける大きな容器が鎮座していてテーブルの半分を埋めている。どこに坐っていいんだかわからない。

 店のおじさんは世話好きで、見た感じの雰囲気もナイルレストランのナイルさんそっくりだと思った。アルバムに載っている多数のメニューに圧倒され、セットにする。4種類ある3980円のセットのうち、ゲンキョウワンカイ(グリーンカレー)のにする。セット1つで2人分に少し足りないというので、パッタイを追加。飲み物は生ビールとマンゴジュース。マンゴジュースは1000円とあって、戦々恐々としたが、大きな生マンゴーの入った生ジュースで、この内容ならと納得。サラダを食べ終わるといきなり「お代わりをどうぞ」ともう1皿ずつ出てくる。パッタイがと一緒に4つの調味料(ココナツシュガー、唐辛子、ナンプラー、辛いふりかけ)が出され、おじさんが詳しくおじさんが説明してくれる。もともと濃い味つけなので、よそでもそのままで食べている。調味料を使わないでいると、お姉さんが来てまた説明。ご厚意に甘えてちょっぴりだけ使い、辛いふりかけでむせた。グリーンカレーは、たけのこ、鶏肉が入っていて、ココナッツ味。見た目がとても辛そうで心配したけれどちょっと辛いくらい。もしかしたら辛さに少しは強くなってきたのかしらん。りんごジュースとコーヒーのサービスつき。
 ほかのお客さんがある料理を注文すると「これ辛いよ、日本人には食べられない」と念を押していた。そのお客さんも「大丈夫です」とこたえていた。おもしろい店だ。会計を済ませると、はずれくじなしのおもちゃのお紙幣をくれた。肖像はお店のおじさんの顔だった。

5月5日(水) 横浜2日目 20300歩。

 朝、雨の中傘をさしてホテルを出る。近くのスタバをのぞいてから、結局はホテルの1Fにあるタリーズで朝食。その足で『別館馬車道十番館』の場所を確認する。8時からモーニングサービスをやっているらしいが、休日はお休みなので明日来てみようと思う。
 みなとみらい線で元町・中華街駅まで行き、元町のウチキパンの脇を通って坂を上ってゆくとちょうど外人墓地の前に出た。『山手十番館』をちょっと覗いていると赤い靴のメロディが10時を告げた。大佛次郎記念館と神奈川近代文学館を丹念に見てまわる。港の見える丘公園はバラが花盛り。今ごろになってバラの季節であったことに気がつく。雨に濡れたバラから匂いが立ち上ってくる。
 気がつくとこんどの赤い靴メロディは1時。お昼は軽くケーキとお茶で済ませ(おやつも食べる算段)ることにして、『えの木てい』へ。お気に入りのエリスマン邸はちらっと覗いただけ。ここでクリームチーズケーキ(ブルーベリーソース)、クラフティ(タルト)、シナモンティー、ブレンドをいただきながら午後は赤レンガ倉庫からみなとみらい方面へ向かう計画を立てる。

 元町・中華街駅からみなとみらい線でたった一駅、日本大通りで降り、橋を渡って赤レンガ倉庫へ。ここまで来るとかなりの人出。ひととおり見てまわってワールドポーターズへ。お誕生日を挟んで3日のうちにバースデーパスポートを作ると、お店でいろいろなサービスが受けられるという。とくに用事はないけれど、なんたって今日が誕生日である。記念にパスポートを作って記念品(レンズ付きフィルム)をもらった。1階に江戸清の売店が出ていたので、クルミ入り黒ごまあんまんとエビチリまん、そして飲み物を買ってオープンスペースで食べる。どっちがお昼でどっちがおやつだかわからない。
 遊園地の横を通り、クイーンズスクエアを抜けて、横浜美術館の前を通り、新しくできた「リーフ」というビルへ。クイーンズスクエアから引っ越しした無印良品の見学。このまま新高島駅まで行ってからみなとみらいに戻れば、みなとみらい線はほぼ制覇であるが、歩いてみなとみらいに帰った方が早いので歩く。

 夕食は、横浜ではおなじみとなった『ブコ・ディ・ムーロ』で。お誕生日の晩餐メニューは季節野菜のサラダ、ジャガイモと鰯の温製サラダ、ゴルゴンゾーラチーズのオムレツ、ホタテとグリーンアスパラガス・フルーツトマトのペペロンチーノ、漁師風リングイネ、生椎茸とマッシュルームとしめじとモッツァレラチーズのピッツァ、ビール、シチリアオレンジジュース。量としてはきのうのタイ料理より食べているはずだが、きのうよりお腹に余裕がある。(お昼も控えめだったか?)。食後にマスカルポーネのジェラートと木の実とリコッタチーズのケーキ、コーヒーを追加。木の実とリコッタチーズのケーキは木の実がびっしり詰まった堅いケーキで、なかなかのヒットであった。
 歩いて馬車道へ。このまま電車に乗れば家に帰れない距離でもない。でも帰らない。これが楽しい。

5月6日(木) 途中で歩数計がリセットされていた。でも2万歩は確実。

 朝、別館馬車道十番館で朝ご飯を食べようとホテルを出ると、『ポニー』のシャッターが開いている。しかし、朝食が終わればチェックアウトして馬車道とはお別れの予定である。シャッターが開いたところだけ見られただけでも今回は……。
 馬車道のポストから友人に絵はがきを投函。そして『別館馬車道十番館』へ。モーニングサービスは8時から。9時からは焼きたてのパンも店内で食べられるという。しかしまだ8時10分、お腹は待っていられない。扉を開けると店内はひっそりしている。番頭さんみたいなおじさんが一人坐っていて2階へどうぞというので2階へ。赤い革張りの椅子の落ち着いた室内装飾。モーニングセットはパン4切れ(バゲット2、オレンジ色と白の食パン)、ポテトサラダ、レタス、トマト、ハム、固ゆで卵、マーガリン2つ。テーブルに置かれたコーヒー用のセットには砂糖、ミルク、そしてなんと固く泡立てたクリームが。珍しいのでこのクリームをコーヒーには入れずパンにつけて食べてみた。
 ホテルへ戻る途中、本館の方を覗いてみたら、こちらにもモーニングセットがあった。別館と値段は同じだが内容は少しちがう。
 ホテルをチェックアウトして関内から根岸線で山手へ。静かな住宅街を練りあるいて根岸森林公園へ。遠くに見える監獄のような建物は一等観覧席らしい。馬やアメリカンミニチュアホースのマロンちゃんに会い、馬の博物館を見学。

 馬をみたら俄然『ポニー』に行きたくなった。公園を出ると目の前のバス停にちょうどバスが来る。馬車道方面へ行くようなので、乗ってから地図を見ながら見当をつけ、本町四丁目で降りる。その次が馬車道のバス停であるこを知ったのはバスを降りてから。
 ちょうどお昼どき。ポニーは流行っている。ビジネスマンやら地元の人が多い。エビフライと、店頭に「好評」と書かれていたメンチカツを注文する(メニューにはカキフライも!)。あとからもお客はひっきりなしに入ってきて、あきらめる人も多い。メンチカツは切ると肉汁があふれ出てくる。しっかりと味付けしてあってとてもおいしい。メンチカツが食べたいと思うときの、まさに理想のメンチカツ。食べたくなってから探してもなかなかこういうのがない。つけ合わせはキャベツの千切りとマカロニサラダ、別皿でご飯が付く。エビフライはふつうの海老フライ1尾と開いた海老フライが2尾。タルタルソースとレモンがつき、後はメンチと同じ。これもおいしい。別に味噌汁も頼めるらしく、馴染みの客は一様に味噌汁を注文していた。ナポリタンハンバーグというメニューを、店の人が「ナポハン」と略していたのが印象的だった。

 午後は本牧方面へ行くことにし、あてどもなくさきほどの本町四丁目バス亭へ行くと、本牧方面のバスがあった。マイカル本牧のあたりで降りて本牧山頂公園をしばし散策する。もちのき広場に大きくて立派な木がある。思わず「へぇ〜モチノキだって」と歓声を上げたら木の名札に「シイノキ」とあるのを発見して大恥をかいた。
 ふたたびバスで戻ってきて元町の次の、中区分庁舎前で降りる。『ミントンハウス』はやはり閉まっている。お隣の葬儀屋ではなにやら準備中の模様。元町で休憩をしようと思ったが、雰囲気にいまひとつなじめず、思いきってエリスマン邸まで行く。お気に入りの窓際は満杯で、カウンターに坐る。紅茶とアイスコーヒーケーキはショートケーキしか残っておらず、夕食のことを考えて控える。しばらくすると窓際が空いたので移る。新緑が美しい。えの木ていは振り替え休日とな。となりのベーリックホールに入ってみる。公開されたのがさいきんなので入るのは初めて。遠い異国に住むことになった奥方を慰める素敵寝室等々、のちに学校の寄宿舎にも使われるほど、かなり立派な家だった。

 中華街へ行き、水餃子があればと思い、歩きまわる。いつのまにか歩数計がリセットされてショック。この中華街で、思いつきで店を探すのは難しく、予定通り『萬珍樓點心舗』へ。初めて2階の席へ案内される。時間が早くがらんとしていて冷房が堪える。海鮮と豆腐のとろみスープ、パイナップル入り酢豚、叉焼と葱の合わせそば、えびすり身の豆腐蒸し、牛肉焼売、このまえ食べて気に入った蒸し焼き餃子、必ず食べる叉焼饅、生ビール。酢豚は衣がパリッとしていながら中はとろけるように柔らかい。パイナップルと玉ねぎが入っているが、肉がメインでふつうの酢豚とはかなり印象がちがってなかなかおいしい。合わせそばは、細い蕎麦と細切りの叉焼、葱、もやしとをとろりとした汁で和えている。いつも點心をメインに頼むので今日は少しちがったものを食べてみた。それでも全体にあっさりしていて飽きない。あっという間に食べてしまった。
 中華街のホリデイインの名前が「ローズホテル」に変わっている。『ミントンハウス』に寄ったら、開店していた。隣の葬儀社では厳かな儀式が催されている。ミントンハウスの中では、カウンターを挟んでおじさんたちが碁を打っていた。

5月7日(金) 旧暦だと今日が誕生日

 きのう家に帰ってきたら友人から転居通知のハガキが届いていた。馬車道のガス灯の絵がプリントされているのでおやっと住所を見ると馬車道のすぐ、ほぼ馬車道である。思わずその日のうちにメールを書いた。
 旅行に出るときに冷蔵庫をきれいに片づけたので、野菜を買いにスーパーへ行った。ちなみに昼はトマトの缶詰(とにんにくと唐辛子)だけのスパゲティを堪能。スーパーでタイ産のオクラを見つけ、『コム・ベトナム』で食べたオクラと挽肉の炒め物を思い出し、それをヒントにオクラとしらすの炒め物を作った。

5月8日(土) 今年はミニトマトの苗を買った。

 モチモチの水餃子が食べたい……のだが、我らが好んで行く中華料理の店にはない(好みは広東料理らしい)。中華街ではどこの地方の料理か勉強不足で見つけられず。ネパールのモモという餃子もけっこう好き。長野では安曇野で水餃子を食べる予定だった。

5月9日(日) 

 お稽古へ行く途中、荻窪で枝豆(台湾産)を見つけ、お買いあげ〜(税込み100円)。時期は早いのにしっかり枝豆の味がする。台湾では一足先に旬を迎えているのかしらん。
 オットからは成城石井でずんだ大福発見の報告を受ける。1個だけしかなかったのでこちらは見送り。

5月10日(月) 今日も店頭のずんだ大福は1個。

 太極拳のあと食料の買い出し。デパートの地下で納豆を買ってレジを出ると、特設売り場にだだ茶豆コロッケが。店員のお姉さんに差し出された爪楊枝を思わず受け取る。観念的欲望に負け、2枚(@242円!)お買いあげ。
 SKIPの宅配が終わってから、その日その日で野菜を買っている。はよ何とかせねば。
 帰りにかねひろ治療院へ。お誕生日割引サービスを受ける。

5月11日(火) ミニトマトを植え替える。

 昼は全粒粉スパゲティでトマトスパゲティ。そばに似ている。こんどそばをパスタ風にしてみようか。
 今日はさやつきの空豆を買ってきた。スーパーにはむいた空豆が同じ値段で並べられていたけれど、家でむいてみたらだいたい同じくらいの量になった。子どもの頃はあまり好きでなかった空豆、おそらく自分で買ってきてむいて茹でるのも初めて。塩茹でしただけでけっこうおいしい。今日は室温も30℃に達したし、これでビールがあれば良いのだけれど、サッポロ超長期熟成ビールは抽選にあたらず。

5月12日(水) 横浜病。

 宿題の「栄光のオランダ・フランドル絵画展」を片づける。出点数が少なく、見落とす心配もなく、流れも比較的スムーズでよかった。上野公園からはるか遠くに謎の飛行船が見える。
 港の見える丘公園でバラを見た影響で、バラを鑑賞しに旧古河庭園へ。ここからも謎の飛行船が見える。同じ飛行船だろうか? 紫がかった品種が目立ち、それにはたいていブルー○○と命名されているのを見ると、作った人の青いバラへの想いが感じられる。わたしが思い出すのは「ガラスの仮面」の紫のバラのひと。
 年明けに五色不動尊めぐりをしてし残したところが近くにある。本郷通りをひたすら歩き、目赤不動の南谷寺へ。駒込から本駒込まで地下鉄で一駅、その一駅分が長いこと。お参りしてから新宿に移動する。ここからも飛行船が見えた。南口の紀伊國屋で森茉莉生誕百年を記念した本を見つけて買う(今日見たレンブラントは没後135年だ)。
 さて横浜旅行から取り憑かれている水餃子。かつての御用達『老辺餃子』にあることを思い出した。水餃子のほかに餃子鍋、さらに銅鑼をたたきながら運ばれてくる皇帝鍋もある。実に実に久しぶりの訪問である(この間、富春茶社シウマイ館の方はなくなったようだが、老辺には別館ができた)。メニューが円形の紙になったので、ぐるぐる回しながら見なくてはならない。割引券で蒸し餃子2種類、水餃子は全5種類(エビ、白身魚、赤かぶ、なづな、イカ)、中国野菜4種の炒め、刀削麺の五目焼きそば、白菜の甘酢唐辛子漬け、蒸し鶏の冷菜。ビールの大きな丸いグラスは変っていない。水餃子はおなじみの蒸し餃子がそのまま水餃子になったみたい。刀削麺は生地を担いで刀で削って湯に放り込む麺で、思っていたより麺は長い。焼そばなので焦げ目が付いてモチモチっとおいしい。追加で頼んだ杏仁豆腐はチーズのように濃厚だった。皇帝鍋を注文したお客さんがいて、銅鑼をたたく人のあとから、料理長が鍋を運んでいった。あれを頼むには相当な覚悟がいる。銅鑼なし、っていう注文ができたらこっそり頼もうかな。順番だからそのまえに餃子鍋ね。

5月13日(木) 今年のユニクロゆかたは如何に。

 パンを焼く。パン・ド・カンパーニュのレシピにレーズンとシナモンを加える。ひとかたまりの大きいパンにすると、我が家の小さいオーブンでは頭が焦げたりお尻が焦げたりするので、4等分(いつも4等分に切って2回で食べるので)して成形した。このシナモン、だいぶ古くてライスペーパー巻きに入れてもわからないことが多い。発酵させているあいだにシナモンを入れたことなどすっかり忘れていたが、焼いたら良い匂いがしてきた。
 昼はオットが全粒粉パスタで蓮根のにんにくスパゲティを作る。全粒粉のパスタはシンプルなソースの方が味が引き立つと思う。茶色いパスタの中で蓮根が白く見える。ふだんはスパゲティより細いスパゲティーニを使うので太さといい色といい迫力を感じる。
 SKIPで買ったさつま芋も終わってしまい、先日、太極拳の帰りに買ってきた紅あずまでライスペーパー巻きを作っている。甘くて水分が多いので、ライスペーパー巻きにはあっている。きんとんにも向いていそう。ホクホク系は焼き芋向きですな。

5月14日(金)

 おいしっくすで試しに注文した野菜が届いた。SKIPと同じく永田農法で栽培した野菜を扱うところはあるけれど、ちょっと高いのであきらめた。それ以外の候補の中で、配達日が選べる、変更追加の融通が利く、など、けっきょく扱う野菜の品質云々というより、まずサービスの使い勝手を優先した。有機栽培、化学肥料の是非なんて、本当のところはさっぱりわからない。泥をつけたまま、葉っぱをつけたまま、それらしく陳列すればなんとなく良さそうにも見えてしまう。
 今日はそのおいしっくすのほうれん草をブレイズに、キャベツは軽く塩で揉んで柚子酢をかけて、トマトはそのまま食べてみた。

5月15日(土) 心強い味方。

 さいきん『松屋』でも若い女性の一人客が珍しくなくなりました。場所にもよるのかな。

5月16日(日) 最後をひと息に読んで七五調でどうぞ。

 今週も 買ってしまった 枝豆台湾産税込み100円。

5月17日(月)よもだ亭本館・別館合同お誕生日会

 『眞一館 宇津木亭』。お誕生日会の会場としては定番である。それにしては久しぶり。スティック型のタンを食べた。
 時間が早かったにしては終始貸し切り。日が長くなり、なかなか夜景にならないのでゆっくりたっぷり食べました。

5月18日(火) ピエール・ボナール展、マーラー『千人の交響曲』

 新宿西口の地下道から迷わず行かれた試しのない損保ジャパン東郷青児美術館。今日も行き過ぎて地上に出てからビルをめざして歩く。展示は空いていてゆったりと鑑賞できた。常設展示3点セット(セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン)のゴーギャンは出張中で、別のゴーギャンが展示されていた。
 冷やし麺が食べたくて、中華かパスタを物色する。冷製パスタはまだほとんど見かけない。12時をすぎると昼食ラッシュになるので、早めに新宿センタービル内の『西安餃子』で手を打つ。オットは西安サラダ冷麺。わたしも……と思いつつ、ちがうものを頼んで食べ比べようと貧乏性を発揮し、週替わりの野菜たっぷり担坦麺、それから一口餃子を注文する。担々麺は辛いが意外に薄味。でもほんとうに食べたかったのは西安サラダ冷麺の方だった。おいしくても、これが食べたいという欲求にぴったり合うものが選べないと少し残念。
 今まで行ったことのない方面を歩く。今夜の会場である文化センターのちかくにあるパン屋を探したり、その途中で気になるお店を見つけて足を止めたり。駅周辺まで戻ってきて久しぶりに伊勢丹の屋上へ。熱帯魚コーナーのスッポンモドキちゃんに会いに行ったら、熱帯魚コーナーだけがなくなっており、壁でふさがれていた。あの子はどこへ行ってしまったのだろう。
 夕食は『カザーナ』へ。17時10分まえでいちおうランチタイム。お店の人も「今まだランチタイムよ〜」と言っていた。夜のメニューは17時からじゃないとだめ? と小心者は思う。ゆっくり考えて、でも17時1分まえにペアコースを頼んだら大丈夫だった。 朝市直送サラダ、サモサ、タンドリーチキン、タンドリープロン、カレー2種類(バッサイチキンとサグパニールを選ぶ)、サフランライス、ナン。そして生ビールとマンゴーラッシー。お店のおじさんがBGMに合わせて鼻歌を歌っている(評価:鐘1つ)。
 サグパニールはほうれん草のチーズのカレーで馴染みはあったが、ココナッツの入ったチキンのカレーという説明を見て選んだバッサイチキンはクリーミーなチキンカレーを想像していたので真っ白なカレーが来てびっくり。見た目はクリームシチューのよう。味はふつうにカレーなのだが、視覚と味覚が錯綜する。
 あとから外国人の男性と日本人らしい女性の二人連れが来店。男性がメニューをみながら、かなり込み入った質問を日本語している。お店の鼻歌おじさん(たぶんインド人)も日本語で答える。なんだかとっても感慨深い。
 千人の交響曲。舞台上は満員電車芋洗い。パイプオルガンの譜面台の脇には液晶画面。これで指揮者を見るのか。
 一部の最後、オーケストラも合唱も大いに盛りあがっているなかでも、第一ソプラノは圧巻である。歌っているときだけだなく、坐っているときでさえ、つねに「いと罪深き女」であった。
 帰りは中央ライナーで。しかし新宿だけで2万歩を超えた。

5月19日(水) 真剣にダイエット

 この冬は食欲が増えても太らないな〜と調子に乗ったまま春を迎えたのだが、さいきんになってちょっと雲行きが怪しくなってきた。そこでお昼のスパゲティを150gから125gに戻した。

5月20日(木) 玉ねぎのスパゲティはタマゲッティ、トマトのスパゲティは……。

 お昼はホールトマトの缶詰めとフレッシュトマトのスパゲティ(125g)。以前はこれでも大盛りだったのだ。
 そしておやつもないのでああ本当にダイエットという感じがしてくる。もちろん何かあれば迷わず食べていると思う。買い物に行くとよけいなものを買ってしまいそうだし、雨だし、でもこのままでは明日のくだもの(朝食用)もなく、そこまで我慢するのは体によくない、と後ろ向きに悩んでいたらオットが果敢にも買い物へ行ってくれた。こっちもはりきってライスペーパー巻き用のさつま芋をこしらえる。
 今日のそらまめは、とうもろこしのような風味がしていちだんとおいしかった。

5月21日(金)

 今日の夕食はラタトゥイユ、というほどのものではないが、平ベったく言うと野菜のトマト煮。トマトの水分だけで煮込むもの。ピーマンと茄子とトマトを適当な大きさに切って鍋に入れ、オリーブオイルと塩をかけて蓋をして、茄子に火が通るまで加熱。昔もらったサフランもまだあるので気まぐれに入れてみる。トマトスープの赤みがさらに濃くなった感じがする。
 かんたんでおいしい料理のレシピがあるとらくちんだ〜〜。

5月22日(土) 

 『モス・バーガー』でKATSUO(カツオ)を食べた。「カツオ」と注文する。お店の人も厨房に「カツオ」と告げる。店内で「カツオ、カツオ、カツオ……」。サザエさんちのカツオ君は複雑な気持ちであろう。次のアイディアとして、「サザエ」、「タラ」はどうだろう。ワカメはライスバーガーかな。

5月23日(日) 冷麺熱に冒されてから急に寒くなった。

 お稽古へ行く途中、『カルディ』でパスタとトマトの缶詰の買いだめ。韓国の冷麺もいくつか出ている。スープ別売りで、麺にいろいろ入っていないものを買ってみる。
 お昼は『スパゲティ屋ドナ』で、「冷製パスタはじめました」の貼り紙に惹かれて冷生麺!(れいスパ)フレッシュトマト〜フレッシュバジルソース添えを食べた。このトマトソースにフレッシュトマトを混ぜるソース、ちかごろうちで作ったトマトスパゲティと手法は同じだ!と喜ぶ。なるほど、あらかじめ作って冷やしておけばよいのね。暑い夏が楽しみ。

5月24日(月) 小魚っていうと煮干しを連想するわたし。

 太極拳のあとのお昼。パスタか冷麺が食べたいと思っているのだけれど、あまり冒険する気になれず、アンデルセンのイートインでパンとカフェラテ。いつものようにハードな食事系パン(ハーフサイズ)を持っていって「半分にしてください」という。店員さんに「いつもありがとうございます」いわれ、ちょっと恥ずかしかった。
 ユニクロの浴衣をチェック。着付けの練習も兼ねて、まいにち家で普段着として着たいので、この値段は見逃せない。去年のはいまいちだったので、いろいろと意見を書いた。マネキンの着ているサンプルを見て、今年のは生地がずいぶんよくなった感じがする。そこで、「小魚」を買ってみた。

5月25日(火) 今週からおいしっくす生活。

 冷麺を食べる。韓国風のタレの作り方がよくわからないので、ナンプラーでちょっとベトナム風に。具は茄子ときゅうりとトマト。こんにゃくみたいな味がするのだけれど、こんにゃくの成分はいっさい含まれていない。茹で時間が1分というのがいい。コシがあるのでゆっくり噛みしめて食べる。スパゲティだと、用意する時間より食べている時間の方が短いのです。

5月26日(水) 

 上野へ。「バチカン美術館所蔵 古代ローマ彫刻展」、常設展ドラクロワの石版画。休憩室の資料展示「前庭彫刻 免震化と修復」。ロダンが免震台座に乗っている。常設店を出て地下に降りると、小窓から建物自体の免震装置の本物が見えるようになっている。ぐらっときたら国立西洋博物館へ! そしてロダンの「地獄の門」に!
 上野で関東の駅百選のスタンプ帳をもらい、そこから秋葉原、神田、日本橋まで歩く。むかしの職場がこのあたりだったので、寄り道をしながら面影を偲ぶ。旧東急日本橋店の跡にできた「コレド日本橋」や、年内に移転が決まって取り壊されることになった丸善本店へ行く。丸善の屋上で丸善のハヤシライスが食べられるというのは昔から知っていたが、実際に行ったことはない。ビルが取り壊されると聞いて一目見ようと屋上へ。小さなゴルフ練習場と、その隅っこに、デパートの屋上の園芸コーナーの元温室風の建物があり、それが丸善レストランであった。日本橋丸善本店のイメージとはえらくちがうが、ハヤシライスだけは売り切れていた。ここで食べる機会ははたしてあるだろうか。
 東京駅まで歩く。大丸の地下で「ずんだ茶寮」なる店を発見。「鎌倉五郎」にもずんだ大福がある。しかし誘惑を振り切って中央線で新宿へ。今日は上野、神田、東京、新宿で二種類のスタンプを平行して押しまくる。
 『とんかつ三太』で夕食。枝豆も頼む。亭主はキャベツを、オットはご飯をお代わりする。白いご飯がまぶしい。家では玄米だけれど、特に白米に比べて消化が悪いとか、食べにくいとかはまったくない。玄米食が標準になってもいいのになぁと思った。お寿司などはともかく。
 食後、ほぼ向かいにある『新宿らんぶる』へ。非常に気になっていた。店に入って階段で地下を降りると第二の入り口がある。『別館馬車道十番館』の上下階を入れ替えたような構造、『マユール』のような飾り窓、といっても知っている人にしかわかっていただけないが、曰く言い難い、独特の雰囲気。意外にもお客は若いが多い。ソファのうしろの壁のレンガが、人の頭の辺りだけ帯状に黒光りしてたりする。オットはカフェオレ、亭主はブレンドにパンプキンケーキ。これがクリームなど飾りがついていない、いたってシンプルなパンプキンケーキというかプリンのようで、ケーキはおいしかった。

5月27日(木) 

 今日は昨年買った無印の浴衣を着る。じつはきのう日本橋の竺仙(ちくせん)にも寄ってみた。まえを通りすぎただけ。いつか何かで頑張ったご褒美にここで浴衣を作ろう、と思うのだった。
 昼はオットが冷製スパゲティを作る。トマト、きゅうり、茄子を切ってオリーブオイルと塩と柚子酢で和える。おいしいと、何でもそのときはこれが一番、と思う。スパゲティだけで生きてゆこう……もちろんそのときだけだけれど。

5月28日(金) 

 どれだったか、雑誌の喫茶店特集で喫茶店自慢のカレーライスを見ていたら、そんな感じ(どんなだ)のカレーが食べたくなった。 で、オットがそんな感じ(どんなんだ!)の野菜ゴロゴロ特製カレーを、市販のルーを使って作ってくれた。

5月29日(土) 

 おいしい冷麺を食べた。中華風だがいわゆる冷やし中華っぽくない。

5月30日(日) こんな日こそ枝豆とビール。

 先週から、真夜中にホトトギスの声が聞かれるようになった。今日は昼間に堂々と鳴いていた。先週のは夜間練習だったのか。
 今年は鎌倉の紫陽花も早めだそうで、菖蒲はちょうど見頃とのこと。ホトトギスとの関連はいかに。来年も注意してみよう。しかし明日以降天気があまりよくない……。

5月31日(月) 今日はウグイスとホトトギスの混声合唱を聞いた。

 おいしっくすの野菜が届く。今日はブラウンマッシュルームとアスパラガスのブレイズ、小松菜はうちでは珍しくおひたしにしてみた。

<<よもだ亭日乗 Home <<よもだ亭日乗 目次