2004年4月

3月 よもだ亭日乗 目次 5月

4月1日(木) 鎌倉行脚

 先月はつとめて行ったところのない場所へ行き、敢えていつも行くところへは行かなかったので、5周年記念の今回は、大仏さまをはじめ各所へあいさつ回り(と勝手に自分たちで思っているだけ)。
 北鎌倉へ降りると線路わきにびっしりとスギナが生えている。これは、と思って目を凝らしてみると、つくしもいっぱい生えている。そして明月院へ行く途中、ある民家のベランダにいつも必ずいるクマのぬいぐるみが、今日はガレージの屋根に移動しているのを発見する。北鎌倉へ来るたびに、しだいに色あせてゆくこのクマちゃんを見ては、「今日もいるな」とほっとしたり、「夜はおうちに入れてもらってるんだろうか、雨の日はどうしているんだろうか」と思っている。
 明月院、後庭園は閉まっているので表?庭をじっくりと見てまわる。あじさいが葉を出して6月にむけて準備をしている。明月院はあじさいで有名だけれど、ここは秋の紅葉の季節がいちばん好きだ。『茶寮風花』でうさぎ饅頭の抹茶セットとホットコーヒーセット。曇っていて肌寒かったので、マスターとお天気の話をしたのだけれど、お店を出るときには晴れてきた。北鎌倉はやや桜もほかより遅いらしい。

 鎌倉で、お目当てのパン屋さん「Cafe Takaraya」で、ちょっと早めの昼食。うさぎ饅頭を食べたばかりである。お店で売っているパンをそこで食べられるというので、カレンズとナッツの食パン、黒ミツパン、チョコとくるみのベーグルを買い、桜の紅茶を注文して2階席へ。二人なので食パンを「これ半分に切ってください」と言ったつもりが、「そうですね、では半分は袋にお入れします」と返事が返ってきた。我らの食欲を知らない人にはこれがふつうなのだ。しかし、うさぎ饅頭を食べたあとだったので、これでよかったと思う。まさか店員さん、そこまで見抜いて言ってくれたわけではないが。
 残りパンを携えて源氏山へ。まんがいち遭難したときのため(!)の非常食だと思うと心強い。しかしあっけなく源氏山を制覇し(桜はちらほら)、このまま歩いて大仏まで行くことにする。途中アパートのまえに某野菜の宅配の(SKIPではない)空き箱がおかれていた。SKIPなきあといろいろ検討しているところなので、このちょっと派手な箱で届けられると恥ずかしいからここはどうしようかななどと思う。
 高徳院の桜は比較的花開いている。大仏さまに供えられているみかん(ブンタン?)がとても大きくて立派。ここで熱心に手を合わせてお祈りしているのは仏教国らしい国から来た外国人が多い。長谷寺でまえの住職さんのご冥福を祈る。
 休憩は『ベルグフェルド』か『邪宗門』か迷ったあげく、ケーキが食べたくて前者に。ここでサンドイッチは食べたことはあっても、食事用のパンは食べたことはまだない。今日はTakarayaのパンもあるので、またこんど買って帰ろう。
 江ノ電に乗って鎌倉駅に戻り、紀伊國屋をのぞく。いかにも鎌倉に遊びに来ましたといういでたちなのでちょっと恥ずかしい。すでに枝豆が出ている。群馬産のつくしも売られていた。すぐそこにいっぱい生えているのになぁと思う。

 おなじみさん巡りがテーマではあるが、今日はいつもと違うところで夕食。八幡から駅方面へ戻る途中、開店準備をする『ボデゴン』の奥さんを見かける。なんだか申し訳ない思いに駆られつつ、小町通りにあるインド料理店へ。カレーの種類が多くてさんざん迷った。とりあえず、勉強のつもりでほかのお店にもある代表的なものを食べてみる。ヨーグルトライタ、サモサ、野菜のモモ(ネパールの餃子)、ベグンバルタ、サグチキン、マラバールフィッシュ、ナン、インディアンライス、エビス生、インディアンライスを注文。ここのライタは甘みが少なく、玉ねぎの味がよく効いている。モモはチキンまたは野菜で野菜にしたのだけれど、小籠包のように汁がたっぷり。サグチキン(ほうれん草とチキンのカレー)、このほうれん草カレーの味はわたし好み。ベグンバルタ(ベイガンバルタ、茄子のカレー)はちと塩辛い。マラバールフィッシュはスープのようなカレーでかぐわしいインディアンライスによく合う。
 初めはわたしたち二人だけだったけれど、外国人客次々来店。本場の人はどうやって上手にカレーを食べるのか? さっさと食べ終えてしまったわたしたちにうかがうチャンスなし。どこかでインド料理食べ方講座でもやっていないかな。

4月2日(金) 

 郵便局へ小包を出しに行った。なんかいつもとちがうと思ったら、局員が青いブレザーを着ている。「制服変わりました?」と聞いたら、さいきんここの局に来た新人君(と勝手に呼んでいる)、「そうなんです。聞いてくださったの初めてです」と嬉しそうだった。新しい制服ってやっぱり嬉しいものなのかな。

 ちょっと回り道をして近所のパン屋を偵察。行ってみたら空っぽでテナント募集中の看板が出ていた。昨年の秋ごろ開店したばかりだった。ベーカリーカフェ&バーをうたってはいたものの、この住宅街でどういう商売をするのかと気になっていた。近所においしいパン屋さんがあればいいとは思うけれど、おやつ系のパンが主で、わたしとしてはそう頻繁に買うものでもなく、わざわざ買いに行くものでもなく、という感じだった。脇にテーブルがあって食事もできるようになっていたけれど、テレビがついていて、お客というよりお店の人が見ていりして。いつしか定食風のメニューを出すようになり、苦戦している様子ではあった。
 近くに企業の研究所はあるけれど、そこに勤める人の昼食だけをあてにするわけにもいかない(いちおう増田屋や長崎ちゃんぽんだってある。たぶん社内にも食堂はあるだろう)のだから、いっそのこと毎日食べたくなるようなパンを焼いて、お店で売るのはもとよりご近所へ届けてくれるようなお店の方が、こういう場所では向いているのでは、と素人ながら勝手なことを思った。実はこの店のまえもパン屋だった。そのパン屋も一度か二度、食べてみたというだけで終わってしまった。

4月3日(土) 

 現れては消える近所のパン屋について、なぜそんなことを思ったのだろうと考えていた。鎌倉の長谷の路地を歩いていたときに、家庭をご用聞きにまわって「うちのパンはほんとうにおいしいんです」と熱く語っているお兄さんを見かけたからかもしれない。
 きのうは「Cafe Takaraya」から持ち帰ったパンが食卓においてあって、見るたびにおやつの時間のことを考えていた。おいしいパンが家にあると幸せ……。

4月4日(日) 地下鉄も新しい制服になってはりきっていた。

 4月からお稽古のスケジュールが変わって時間が早くなったので、その気になれば帰っておやつも食べられるのである。もちろんやる気があればもうひとつレッスンを受けることもできる。

4月5日(月)

 太極拳のあとのお昼はアンデルセンのイートインでパンとカフェラテ、というのがここさいきんのブームとなっている。しかもサンドイッチやデニッシュなどのかわいいパンではなく、硬い大きなパン(のハーフサイズ)をイートイン用レジに持って行き、飲み物を注文したついでに2等分してもらう。うすくスライスしては醍醐味がなくなるので「半分にしてください」とお願いするのがポイント。

4月6日(火) 

 先日作って冷凍保存しておいたライ麦入りパンをおやつに食べる。あたためなおした温かさはあまりおいしくないとオットは言う。焼きたてはいいのだけれども、自然に冷めたものはそのほうがおいしい。今日のも朝、冷凍庫から出しておいて、じゅうぶん室温に戻ったところでそのまま食べた。焼きたてよりおいしさが進化している。一晩おいて味がしみたおでんみたいな……。
 夕食は大根をナンプラーとオイスターソースで煮込む。短時間で作ったわりにはよくできた。これこそじっくり煮込んで味をしみこませるとさらにおいしくなりそう。

4月7日(水) お出かけはお天気と相談。

 「空海と高野山」展へ。開催早々に出かけるのは珍しい。鎌倉でポスターを見た影響か。夢違観音も一緒に見るには良いタイミング。東京国立博物館平成館の回転ドアが閉鎖されており、今国内で回っていない回転ドアはどのくらいかな、などと考える。展示は国宝・重要文化財のオンパレードで、いささかヘビーだった。父方の祖母が生きていたらきっと見に来ただろうと思う。
 夢違観音のある宝物館へ行くは初めて。とちゅう、どう見ても桜だろうという木に「いちょう」という札が。何度もかしげながら詳細を読む。「バラ科サクラ属……」?! 気を取り直してもう一度よく見ると「いちよう(一葉)」だった。お腹も空いて疲れたので、宝物館は夢違観音を見ただけ。
 博物館内の庭園が期間限定(春と秋)で公開されている。敷地の中に京都の和菓子屋さんの出店がある。幻の豚まんも売りに来てくれないかなと思いつつ、もう少し頑張る。桜の花びらが舞い、池ではオタマジャクシがうじゃうじゃ。上野公園で幻の豚まんと飲み物を買い、ベンチでお昼。水曜日なのでおそらく『福助』は定休日でしょう。

 夕食は『テンガロン』へ。ここはまえからずっとオーストラリア産の牛肉を使用している。米国のBSE騒ぎの余波で値上げした(らしい)。オットは牛タンステーキ、亭主はカットステーキ。カットステーキはすり下ろした玉ねぎがたっぷりかかってくるので、気分によってふつうのステーキと食べ分けている。
 メインがど〜んと決まっている料理の店では、食べるものが限定されるので、インド料理や中華料理などのようにいろんな料理を取って食べる時より全体量は少ない。今日もまだお腹に少し余裕がある。なんとなくあそこのシューフロマージュが食べたい、でもステーキ食べたし……と遠慮していたら、オットが「シューフロマージュが食べたい」と言い出した。買い物を済ませたあと、意気投合してシューフロマージュを食べた。

4月8日(木) パンを焼いた。

 今使っている洗濯機は、一人暮らしをはじめたときに買ったもので今年で10年目。なんとなくではあるが、昨年の暮れあたりから新しい洗濯機買う準備をしておいた方がよさそうな気はしていた。年が明けてから、洗濯機が怒ったようにものすごい音を立てるようになったので、あわてないようにカタログを集めて機種の検討を始めた。
 が、正直なところ、どれを選んで良いのかわからない。あれとこれとではどう違うのか。同じメーカーのものの中でさえ混乱する。こうなるとどんなにメーカーが開発に力を入れて機能を盛り込んだって、値段と大きさで決めるのが関の山ではないか。まあさんざん悩んで選んだって、買ってしばらくもすればまた買い替えるまで機能にこだわったことなんて忘れてしまうけれど。車やパソコン、オーディオとちがって趣味で洗濯機買う人もあまりいないでしょうしねぇ。
 しばらく手加減しながら使っていたせいか洗濯機もおとなしく働いてくれ、1ヶ月以上問題を先送りした。ようやく先日、あるメーカーの中から候補を絞り、そこからまた行きつ戻りつし、悩むことによる心理的コストを考えて今日購入ボタンをクリックした。
 洗濯機が10年目ということは、あれも、あれも……ああこわい。

4月9日(金)

 『デリーズカレー』というのが、京王線沿い(八王子とめじろ台)に2件、それと静岡にもある。セルフサービス式で値段も安く、インド風のカレーが食べられる 気軽に安く、という店は、どうしても本格的なお店と比べると引けを取るような気がしてしまうのだが(思いこみかも)、ここはほんとうにおいしい。何度かひとりで来たことがあって、オットに話だけはしていた。今日、オットも念願かなってデリーズカレーを体験した。

4月10日(土)

 「dancyu」がパン特集だったので思わず手に取る。あるパン屋のオーナーが、今の土地にお店を開くときに、近所の人に味見をしてもらった結果、自分の作りたいパンだけにこだわらず、お客さんの要望に応えるパン作りをしたという話があった。

4月11日(日)よもだパン祭り

 野菜が底をつきた。SKIPが明日来るので、今日は常備食のよもだプレートでパンディナーにする。
亭主はお稽古へ行き、とちゅう乗り換えの荻窪で寄り道をすると、なくなったと思っていた荻窪のアンテンドゥがタウンセブンの中にあるのを発見する。なくなったと思っていたのですっかりあそこのパンオノアにはご無沙汰している。ルミネ地下のあけぼのでずんだ大福が出ていたので衝動買い。
 一方、新宿まで散歩に行ったオットは伊勢丹の中にあるパン屋3店でパンを買いこんできた。アンデルセンのごまだらけのデミトレコンとシュヴァルツブロート、エディアールのパン・オ・エレル、ポール(ジャン・ポール・エヴァン?)のセイグル・オ・レザン・ノア。さすがにすべて平らげたわけではなく、残ったものは冷凍庫に。

4月12日(月)

 トマトスパゲティに使うホールトマトの缶詰、これは近所のスーパーで国内大手メーカーのものを買っている。これがちょっとまえに缶のデザインが変わって、気がつくと以前は原材料がトマトだけだったはずがクエン酸入りになっている。
 だからどうというわけではないけれど、カルディで見つけたイタリア産のホールトマトの缶詰(原材料トマトのみ)を買ってみる。まだまえに買った国産が残っているので味の比較はしていない。
 国内メーカーのサイトを見てみると、産地や収穫時期によるトマトの酸の量を保つためにクエン酸を加えるらしい。なまものとはちがった苦労があるんやねぇと思う一方、それはそれで良いのでは、という気がしないでもない。

4月13日(火) 新しい洗濯機がやってきた。

 キャベツと茄子。茄子ならトマトスパゲティ、キャベツならにんにくスパゲティ。トマトが続いていたので今日のお昼はキャベツ。レタスかいな、と思うくらい葉がふわふわなのは、春キャベツか。
 今朝は最期のつとめを果たした洗濯機を外へ出し、防水パンの掃除をした。明るいところで見るとずいぶん色あせて古ぼけて見える。 配送の人から「1時から4時のあいだに」という連絡が来た。おやつタイムにかかると落ちつかないから早めに来てほしいと思っていたら2時まえに到着。寸法は確認していたものの、唯一懸念していたトイレのドアノブもはずさなくて済み、ちゃんと収まって安心した。

4月14日(水)

 新しい洗濯機。電子音でクラシックのメロディを奏でるのはやめてほしい。音の種類は変えられるらしいが、面倒なのでほったらかし。せめて初期設定は「ピッ」にしておいてほしい。なんだか小馬鹿にされているようで気分が良くない。電器店の電話売り場の付近なども長く居られるものではない。いくらモーツァルトは文句言わないからってねぇぇ。
 音はさておき、曇りなのでさっそく部屋干しに適した簡易乾燥のコースで洗ってみる。この洗濯機は衣類がからみにくいのも特徴である。なるほど、今までのような綱引きにはならない。干すときにパンパンと広げることもない。汚れの落ち具合については洗剤にもよるだろうしあまりひどく汚す人がいないので選考基準には入っておりません。
 お昼のトマトスパゲティにイタリア産のホールトマトの缶詰を使う。トマトが細長く、かなりしっかりと形が残っているのは、煮詰め具合が今まで使っていたものより浅いのか、トマトの種類によるものなのかはわからない。ところで、これまで使っていた国内大手メーカーのトマト缶詰のトマトはどこのトマトなのだろう。味は、はっきりとわかるほどのちがいはよくわからず。

4月15日(木) ふだん行かないとこめぐり。

 映画「クイール」を見ることに。なぜか聖蹟桜ヶ丘の映画館を選ぶ。聖蹟には邪宗門もある。
 午前の最初の回。予告編がはじまり、えらい地味な予告やなぁと好感を持って見ていたら、機械の故障で音が出なかったらしい。しばらく席で読書をしていたが、修理に時間がかかりそうなので初回はお流れ。払戻しを受け、招待状をもらって解散。
 開館まえに目星をつけていた神戸屋キッチンで早めのお昼。遅めのお昼をここで食べるつもりでいた。どうみてもお持ち帰り用のハード系パンと、シナモンとクランベリーのスコーンを1つずつ頼んで、「ここで食べたいのでこれは半分に切ってください」と言ったらお店の人はちょっとびっくりしたようだった。「こちらは袋に入れてよろしいですか」とスコーンを取りながら聞くので、「それも……」とこたえるとさらに戸惑いつつ、イートイン用のレジへ運んでくれた。
 腹ごなしにショッピングセンターを散歩して、ぼちぼちと邪宗門へ向かう。邪宗門の案内地図にお化け坂というのがある。これかなぁという見当をつけて帰りに通ることにする。お店は住宅街の中にあり、客はわれらのみ。店内の装飾は他の邪宗門に比べるとややあっさりめ。ブレンドコーヒー、クレオールコーヒー(ブレンドコーヒーを濃くいれたもの)、そしてパンプキンプリンの誘惑に負ける。帰りにお化け坂を通った。ふつうの坂だった。
 午後の回で映画を見る。泣かされるのを覚悟で来た。泣けた。
 夕食は高幡不動のインド料理屋へ。ちょっと時間があったので場所を確認してから近くを散歩する。開店の時間になったのでそろそろ行こうかと思いつつ、ここまで来て高幡不動へお参りしないのも悪いような気がして行ってみたらお寺の人が本堂を閉めていた。
 初めてのお店なのでおとなしくディナーセット(1つは辛口カレー、1つは中辛カレーの組合せ)を注文する。セットに2種類のカレーがつくので計4種類のカレー(チキン、キーマ、マイルドチキン、ナブラッタンコルマ)を味わった。セットのライスとナンはとうぜんのことながら1人分なので小さく見える。いつも大きいのを二人で分けて食べているのだからお腹に入る分に差はあまりないと思うけれど。 タンドリーチキンが、表面がぱりぱりして味が中までしみていておいしい。メニューにサモサがなかったなぁ。ないのかなぁ。

4月16日(金) 無念。サッポロの超長期熟成ビール申し込めず。

 4月になってひょいと体重が増えた。いつもならこの体重だと体が重いとか腿のまわりが気になるとか自覚症状が現れるのだけれど、筋肉がついてきたかしら。

4月17日(土) 

 待ちに待った春シラスが届く。
 暖かくなってきて、息つく暇もなく各所で冷房がかかるようになった。

4月18日(日) 

 まだ漁がはじまったばかりで小さいけれど、おいしいなぁ。ご飯にてんこ盛り。
 暖かくなってきたのでマメに体重をはかるようになったら戻ってきた。筋肉増加説はいずこ。

4月19日(月) 

 SKIP便も残すところあと2回なので、コース以外にあれこれと追加注文した。
新じゃがと新玉ねぎで、ポテトサラダを作る。ずいぶんと久しぶりだったので、自分のサイトで作り方を確認する。塩が書かれていないのでおかしいと思い、出典までさかのぼるとやはり酢とオイルだけ。柚子酢とオリーブオイルで作ってみた。塩はほんの少量でも料理には入れるものと思っているところがあるので、簡単なことだけれどなかなか塩を使わないというのはすごい。
 有元葉子さんの本に小松菜のオイル煮というのがあって、これはフキで作ってもおいしいにちがいないと確信したのでさっそく試す。届いたばかりのフキをてきとうな長さに切ってすじを取って水に浸けていたら、たんぽぽみたいにくるっと丸くなった。揚げるのでも炒めるのでもなく、ほんとうに煮る。ヤマフキのオイル煮、なかなかいけます。

4月20日(火) サッポロの超長期熟成ビール、抽選だってさ。

 今月いっぱいでSKIPはおしまい、というのにかぼちゃ(えびす)を入荷したとのこと。
ライスペーパー巻きに目覚めたのは去年の雪化粧かぼちゃだった。もう次回の配送がさいごだもんね。SKIPが解散してもかぼちゃ生活は続く……。そして今後の対策も考えなくては。

4月21日(水) 

 お昼。春シラスとSKIP春キャベツのにんにくスパゲティその名も「春の饗宴」。
 夕食。新玉ねぎをまえにして、しばし一休さん状態。輪切りにしてステーキ風にしようと思って切ったら、中は芯が二つ。外側の皮が厚いのでなんとかひとつにまとまっていたが、火が通ってくるうちにバラバラ。最後はバルサミコ酢で仕上げる。見た目がぜんぜんステーキ風になっていないのだけれど、しっとりとろけるような新玉ねぎの食感はなかなか。

4月22日(木) 

 根津神社のつつじまつりへ。つつじもきれいだが、池のカメの甲羅干しも壮観。カメラのシャッターを押してくださいと声をかけられる。デジタルカメラだから、すぐその場で確認されちゃうのよね。提出したテストの答案をその場で採点されている気分だわ。
 根津神社においてあった根津界隈の地図をたよりに、ベーカリーカフェへ向かう。昼食のあと、言問通りを歩いて鶯谷駅をめざす。根津神社のカメをみて、亀戸天神のカメに思いをはせる。ちょうど亀戸天神は藤まつりの時期である。するとバス停に長蛇の列があって、その行き先が亀戸方面であった。やはりセットで行く人も多いらしい。
 鶯谷駅でスタンプを押そうと思ったら、設置場所はついた方(北口)ではなく、南口とのこと。途中まで引き返して東京国立博物館をぐるっとまわり(このまえ見た庭園を塀の外から眺めた)、30分くらいかかってようやく南口へ。駅前の地図を見ると、近い道があった。
 新宿を経由したのち、夕食は立川の『コム・ベトナム』へ。3種類の生春巻、エビ揚げ春巻、豚肉の大葉包み焼きライスペーパー巻き、白身魚のかりかり揚げ(ライスペーパーで巻いて食べる)、ブン・ビー(豚皮と豚バラ入り)、炊き込みご飯。みごとにすべての料理に米が使われている。注文を受けた店員さん(初対面)の人が「どれも似たようなものになってしまいますが」と心配してくれたが、まったく意に介さず。
 やって来るお客さんが口をそろえて「ママさんは」と言うので、今日の厨房はいつものマダムではなく、マダムのお姉さんであることを知った。コーヒーを持ってきてもらったときでさえ、今日はいつもと調子がちがうなと思うくらいで、別人とは気がつかなかった。

4月23日(金) 

 今朝、駅前で盲導犬の募金活動をしている人がいた。
 なんてったって先週、映画「クイール」を見たばかりである。ほんの気持ちだけ募金した。
 家に帰ってこのことを話すと、「映画、結局ただで見せてもらっちゃったからね」とオット。浮いた映画代の半分くらいは募金すればよかったと猛反省。

4月24日(土) 

 モスの菜摘バーガー(ロースカツ)を初めて食べた。さいしょはふつうにロースカツバーガーを頼んだんだけど、お財布を出すときにふとレジのまえのポスターを見て心が動いた。
 手に取った瞬間、冷たいので驚いた。レタスなんだからあたりまえか。パンでないことで物足りなさを感じるということもなく、かえってお腹にやさしそう。挟んでいる中身はふつうのロースカツバーガーと同じなんだろうか。

4月25日(日) 

 今近所は一戸建ての建築ラッシュです。もう長いこと空き地で、雪が降ると雪国のような雪景色を楽しませてくれたところ。ベランダからよく見えるので毎日のようにすすみ具合を眺めている。
 ときどき、起振車のようなというか、ドリフの大道具のような、窓のついた「部屋」トラックに運ばれてくる。初めて見たときはびっくりした。

4月26日(月) さいごのSKIP届く。

 きのうの夜あたりから今日の昼はスパゲティもしくはラーメンが食べたくて、久しぶりに麺類も悪くないなと思っていのに、太極拳が終わって(いや始まるまえから)すっかり腹ぺこでやっぱりパンを食べた。スパゲティやラーメンをお腹いっぱい食べるというのはけっこう難しい。
 SKIPの野菜を届けてくれたクロネコのお兄さん、「またよろしく〜」と言いながら去っていった。

4月27日(火)

 久しぶりにパンを焼く。パン・ド・カンパーニュのレシピにレーズンを加えたもので3回目の挑戦。同じことの繰り返しのようだけれど、作る過程での苦労や仕上がりが、毎回微妙に異なる。焼き加減はオーブンによってもずいぶんちがう。うちで使っているオーブンで説明通りの温度と時間で焼くとたいてい焦げるので、もっか研究中。
 そしてその間、オットにSKIPの新玉ねぎでスパゲティを作ってもらう。白く透明な玉ねぎだけ(とにんにく)のパスタって見た目は葉緑素のない植物みたいだけれど、味はおいしい。

4月28日(水)

 最後にたのんだSKIPのかぼちゃ(えびす)でライスペーパー巻きを作る。昨年の雪化粧かぼちゃ以来、かぼちゃが終わってからはさつま芋で作り続けていた。今となっては夕食に欠かせないおかず(おやつ?)になっている。
 久しぶりのかぼちゃ。長らくさつま芋で作っていたのでとまどったけれど、蒸しているときの匂いといい、鮮やかな黄色といい、いやぁ食べるのが惜しいくらい。

4月29日(木)

 今週は亀戸天神の藤まつり。いやぁ、藤を見るならやはり先週まとめて来ておくべきだったか。どちらかというと花よりカメなので、青々と繁った藤の葉を影にして、カメを眺めていた。カメパンを売っている近所のパン屋さん、カレー入りのカメーパンとか、カメロンパンなどカメパンのバリエーションが増えていた。今回は素通り。お昼はショッピングセンター内のカフェで、ホットサンド(生ハムとアボカド)とアップルパイとソイラテ。
 夕方からバレエの発表会。7時半に終了。会場から駅へ向かう道すがら、スタジオの友だちに会い、なにげなく「お腹すいた」とつぶやいたら持っていたお菓子をわけてくれた。
 地元八王子に着いたのが9時前。東急スクエアのレストラン街が11時まで開いているのを知り、気を落ちつけて『ベリーニカフェ』でゆっくりと遅い夕食をとる。もし10時までだったらと思い、電車の中で即座に注文するものを考えていたりした。ライスコロッケはいつも中にチーズが入っているが、今回は天然小海老入り。おなじみのメニューでも少しずつ変化している。お気に入りのイタリアンオムレツがメニューから消えていたのはちょっと残念。余裕(時間もお腹も)でデザートとコーヒーまでたどり着けた。

4月30日(金)

 新玉ねぎがまだまだたくさんあるのにスーパーでキャベツを衝動買い。そしてお昼はキャベツのスパゲティを作る。
 ふと、5年まえくらい、まだ料理の楽しさを知らない頃に作った玉ねぎのピクルスを思い出す。丸元さんの本を皆がら作ったのだ。材料を袋に入れて置くだけのものなのに、当時はあまりうまくできなくて、それ以来ずっと敬遠していた。今日あらためて作りながら、なんでこんな簡単なのにな〜と思った。簡単なようで奥が深いのかもしれない。しかし今回はおいしくできそうな予感がする。時間が短いので夕食ではほんの味見程度に食べてみた。新玉ねぎがよかったのか、すでにおいしい。明日以降が楽しみ。

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