2004年7月
6月 よもだ亭日乗 目次 8月
オットもいよいよ風邪。そこでお昼のパスタはなけなしの材料を駆使してアラビアータ。辛いものを食べるとかならずゴホンと咳が出る。そして体も温まるのでおまじないのようなもの。
田中一村展を観に桐蔭学園へ。桐蔭学園といえば、わたしが育ったところでは有名な学校である。いや、全国的にも有名か。そこへ行くのは、むかし上野へ遠足に行ったときに東大や芸大の構内に入ったときのような気持ち。立派なメモリアルアカデミウムにも圧倒されっぱなし。
夜は知り合いのお嬢さんのハープのリサイタル。
松屋のココナッツカレーに挑戦。
お稽古の帰り、ヴィドフランスで枝豆パンをお土産に買って帰った。
太極拳のあと、久しぶりにアンデルセンへ。大きな塊のパンではなく、サンドイッチをオーダーする。
おいしっくすからルッコラが届いた。レストランで素材の一部として食べたことしかなかったし、かつてベランダで育てようとしたときにはアブラムシに食べられてしまった。なので、とても贅沢をしているような気分になる。トマトと一緒にオリーブオイルと塩と黒胡椒だけで食べた。
昼はアラビアータで汗をかき、夜はラタトゥイユとビールで汗をかく。
江戸東京博物館の「発掘された日本列島2004」展、最終日に駆け込む。たまたま館内の別の会場で「英国ドールハウス展」をやっていたのでそれにも入る。博物館内のレストランが新しくなっていたので、ひとまわりして覗いたあと、近くのそば屋でいつものごまだれせいろを食べる。ランチメニューのカレーセット、人が食べているのをみたらとってもおいしそうに見えた。
市ヶ谷の高木盆栽美術館へ。盆栽命だけに、冷房が盆栽にも人にもやさしい。ここの休憩コーナーは『おさぼり喫茶』という本にも紹介されている。盆栽の生命は人や会社の一生より長い。一企業の社長さんの趣味でこれだけのものを維持するのは大変なことだなぁと、缶コーヒーをすすりながら思いました。
ユニクロのカラダを科学したインナーをもとめて池袋へ。品薄で、欲しいサイズ、気に入った色がみつからず。
夜は立川へ戻って久しぶりに『コム・ベトナム』へ。店へ向かいながら、まんがいちお休みだったらどこへ行くか、と、空腹度と疲労度を計算しながら心の準備をしておく。ついたのはちょうど開店時間をすぎた17時半ごろ。看板の電灯がついておらず、やな予感があたってしまったかと思ったが、店内の奥から灯りが漏れていたので入り口まで行ってみたら、中からママさんが走り出てきて開けてくれた。だんだんキモが坐ってきている。
3種類の生春巻き、ベトナム風お好み焼き(初)、大根とセロリときゅうりのサラダ、魚のかりかり揚げ、ブンチャー、海老チャーハン、エビスビール。文句なくおいしい。食後にベトナムコーヒーをブラックで飲む。ママさんに「コンデンスミルク入れなくて大丈夫ですか」と聞かれる。ベトナムのコーヒーは苦いので、現地でもブラックで飲む人はほとんどいないとのこと。それを聞いてちょっと得意になるわたし。
きのう、無印良品で買ったグリーンカレーでオットがカレーを作ってくれた。「味見したら辛かったで〜」というので用心して食べた。辛いけど、おいしかった。ご飯といっしょに食べたらかもしれないが、お店で激辛といわれるものを食べても舌が麻痺しなくなった。「日本の人、よくあんな辛いの食べられるネ〜」なんてインドやタイの人に言われていたりして。
オット、きのうのグリーンカレーの残りで冷やしグリーンカレービーフンを食す。
お裁縫が苦手、という友だちと針仕事。いい場所ないかなぁと考え、カラオケボックスへ。10年くらい行ってない。これがけっこう賑わっている。時間の延長は難しいというので、長めに部屋を取る。機種はどれになさいますか、と聞かれ、もっとも歌うとしてもさっぱりわからないのでどれでもいいですと答えた。
隣室から、あまり上手ではないけれど気持ちよさそうに歌うお兄さんの声が聞こえる。飲み物を頼み、ボリュームを下げて針仕事。狭い空間がよかったのか、1時間で作業終了。
投票に行った。会場は近所の小学校。校庭に児童が育てている朝顔の鉢が並んでいて、すでに立派な花をいくつもつけている。それに比べてうちの朝顔はようやく本葉が一枚出たところ。発芽率50%以下、そのうち本葉までたどり着いたもの約半数。
厨房が見えるお店というのは、手際もよく見せないと。
ミニトマトの苗、買ったときについていた実はすべて摘み取り、もう終わりかなと思ったら新しい芽が出てつぼみもできた。あとは何とか幹に頑張っていただかなくては。
アルファルファも暑いのに頑張っている。
スーパーで、枝豆とニガウリを両天秤にかける。枝豆は昨日食べた。ニガウリの方が安い。というわけでニガウリを買って帰る。じゃが芋をポテトサラダの要領で皮ごと茹でてから皮をむき、適当な大きさにスライスしてボールにあける。ニガウリは炒めてから醤油とごま油で味をつけて鰹節をまぶす。これをボールに入れてじゃが芋と和える。
んまいっ。
子ども浮世絵展。
お昼はおさぼり喫茶で。原宿の『クリスティ』。シナモントーストのセット(ニルギリ紅茶)とくるみスコーンのセット(ホットコーヒー)。シナモントーストの上にクリームがうにょうにょとたっぷりと絞り出してあったのでびっくり。ちょっとしたスープ、サラダ、ヨーグルトがついてお得な気分を味わう。クリームも心配したほどお腹にもたれず。
有楽町界隈のおさぼり喫茶を探検。『純喫茶日比谷』が見つからず。近々オープン予定の『椿屋珈琲店日比谷はなれ』の工事現場を見る。あとで調べてみたら、『純喫茶日比谷』は昨年閉店したという。おさぼり喫茶の本のデーターは数年前のものらしいので、なかにはもうなくなってしまっているものもある。
本日開店した『ニャーベトナム』立川ルミネ店。初日だからなのか、何なのか。味は悪くなかったけれど……。
きのう買ったインド人が考えた日本のカレー、アナンカレーブック(マイルド)でオットがカレーを作る。インド人の考えた日本のカレーって、つまりどういうことだろうと、ちょっと悩んだけれど、おいしければよいと思った。大辛(マイルドの次がなんと大辛)もいつかためしてみてもよいかな。
冷房のなかに長くいたせいなのか、胃がかたい。腰も凝った。
一人のお昼はめんどうだなぁと思いつつ、買い物ついでにメロンパンをひとつ買ったけれど、やっぱり100gだけパスタを茹でて、にんにくと唐辛子だけの素パスタを作った。
この100gという控えめな分量がよかったのか、茹で汁とオイルのまざり具合が非常によろしく、つるつるっと食べられておいしかった。
……おとなしく家にいた。
お昼はもらいもののオクラ、生椎茸、トマトのスパゲティ。トマトソースでなく、あっさりとにんにくベース。たまたま先週もおいしっくすから届いた同じ材料で作ったので、オクラと生椎茸をもらったときには、これはまた作れということだと思った。とくに張りきったつもりもなく、無心に作ったら大好評だった。
今日届いたおいしっくす便、モロヘイヤが入っている。追加注文したのだった。そんなことをすっかり忘れ、きのうも食べたモロヘイヤ。今日はカレーにしてみた。
命がけの気分で買い物へ。史上最高を記録した都心の39.5度に比べれば、今日はまだ室内でも36度。それでも帰ってから日中は頭がぼーっとしていた。スパゲティを茹でながら、やけどしないようにと一所懸命言い聞かせてたのは良かったが、ちと指を切った。
夜には山芋を、ちょっと素揚げ風にオリーブオイルをしいて焼いた。
同じ室温36度でも今日の方が楽だった。慣れたかな。今日はオットが買い物を申し出てくれて、今日のおやつと明日以降の食材を確保。
夕食のおかずは、買ってきた枝豆(これがおめあてだったのか?!)、アボカドとトマトのサラダ、大根おろし、かぼちゃのライスペーパー巻き。かぼちゃは作り置きなので、火を使ったのは枝豆を茹でたくらい。
ところで、アボカドのサラダは、丸元さんの本によると、アボカドを切ってレモンをかけ、食卓にのぼるまで冷やしておくあいだ種を一緒に入れておくと色が変わらなくてよいのだそう。おまじないみたいで楽しいので実践しています。
今日のオット製カレーの中身は、鶏肉、人参、茄子、山芋、ピーマン、干し椎茸、昆布、鰹節、胡椒、クミンシード、唐辛子、にんにく、生姜、玉ねぎ、コリアンダー、カレー粉、ガラムマサラであった。
『とんかつ三太』で夕食。このまえ、人が注文していたアボカドのサラダのようなものが気になって、さっそく「貝柱とアボガドの釜盛り」を注文。縦半分に切ってくりぬいたアボガドの皮に、ホタテ貝柱、アボガド、パプリカ、黒オリーブがイタリア風の味付けで和えて入れてあってとてもおいしかった。
その後、毎年恒例のトロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団公演。毎年1回しか見に来ていないのに、観客に顔なじみができた。ダンサーも、見はじめたころに比べると入れ替わっている。瀕死の白鳥のあと、突如スペシャルゲストによる4羽の瀕死の白鳥が催されるというアナウンスが入る。うち1羽は団員だが、残り3羽はどう見てもバレエは素人。観客が大騒ぎをしているのできっと有名な人なのだろうが、テレビ界にすっかり疎くなったうえに白鳥に化けているのでわからない。キャイ〜ンの二人とSMAPの香取慎吾であった。
夏に甘酒を冷やして飲むと良い、ということをあちらこちらで見たり聞いたりしているうちに、いいなぁと思うようになった。ほんのひとくちかふたくち、口にふくむだけでほっとするような気がする。
さっそく甘酒の元を買ってきた。
甘酒を作った。月餅と一緒におやつ。
子どもの頃は、酒粕に砂糖を入れたものを甘酒と称して飲んでいたので、よそで出される本格的な甘酒が飲めず、「これ甘酒じゃない〜」と思っていた。
この甘酒の元はもともと甘みがあるのでお水を足して沸騰させるだけ。
おいしい。しかし月餅と甘酒はかなりあま〜い。
おいしっくすから、産地直送正真正銘のだだちゃ豆の案内が来た。
枝豆に目がないよもだ亭住人、昨年はひたすら食べた。今年は観念的欲望に囚われすぎないようにしよう、と誓った。
おいしっくすで紹介されている枝豆には惹かれる。さすがに値も張る。とても買えない値段ではないけれど、贅沢品であるにはちがいない。これを、1回だけ、というふうにしていたら、いろんな1回だけが増えてゆく。
今回は様子見ね、といいながら、黒豆枝豆を注文するのは矛盾ではないかえ?
幕張は遠い。しかも夏休み。ライバルに負けないよう、大恐竜展はできるだけ早い時間に行こうと考えた。
台風の影響で天気が不安定なのが心配だけれど、その方が人が少ないかも、と淡い期待を抱きつつ、海浜幕張をめざす。家族連れの多くは途中の舞浜で降り、海浜幕張駅で降りる人は少ない。いやぁ、早起きはするもんだ。若い者にはまだ負けとらん、と言いながら、ほぼ開場時間と同時に入場したら、中はすでに賑わっていた。
東京駅まで戻ってエキナカでトースト(オット)、ベーグル(亭主)、コーヒーのお昼。そして大丸ミュージアムで「ムーミン谷の素敵な仲間たち展」を観る。トーベ・ヤンソンのムーミンの挿絵原画の他に初期の油絵などが展示されている。とても同じ人物が描いたとは思えない多彩な作品。八重洲地下街を散歩して、新しくオープンした八重洲ブックセンター八重洲地下街店を見つけた。
『マユール』で夕食。今日はタンドリー料理を多めに取った。
新宿東口の改札を出たところにある駅パブ「BERG(ベルグ)」で五穀米と十種野菜のカレーを食べた。
以前食べてみようと思って行ったところ、そのときは売り切れだったので、あるかなぁと覗いてみてから入った。カレーと、水出しアイスコーヒーを頼む。
とても狭いスペースで、立って飲んでいる人も入る。落ちつかないかなぁという心配は杞憂だった。みんな心得たように、食べ(飲み)終わるとすぐに席を立つ。わたしもテーブル席に坐ることができた。
お店に貼られててあるいろいろを読んでいるとブレンドコーヒー(210円)もおざなりのブレンドではなさそう。パブだから酒類、ソーセージなどはもちろん、コーヒーやパン、デザートにまで気配りが行きとどいている。お酒の飲めない人間も温かく受け入れてくれる、そんなところが嬉しい。
お昼はフレッシュトマトとオクラとピーマンのスパゲティ。
夜は『とうふ屋うかい』。「ここの店でね、川に料理を流して運んでくるとこがあってね〜」と言っている人がいた。「それはうかいじゃなくて、ひな鳥山ですよお客さん」とひそかに突っ込む自分がああ大人気ない。
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