2001年9月

8月 よもだ亭日乗 目次 10月

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9月1日(土)

 かぼちゃの冷たいスープも季節限定だったのか……モスバーガー。
 でも今日はお昼に家でトマトとピーマンのスパゲティ(にんにくベース)を食べたからいいんだもんね。


9月2日(日)

 秋だ。パン屋さんに今月の新商品マロンパイ(マロングラッセ入り)が出ている。
 モスバーガーのかきあげライスバーガー(人参、玉ねぎ、いんげん、海老、帆立、かつお風味の醤油だれ)は、まるで天むすを食べているようだった。


9月3日(月)

 アルファルファの栽培を再開しているのだが、発芽率が芳しくない。芽の出ない種を放っておくと腐るので気を使う。
 今日はかねひろ治療院でリフレッシュ。


9月4日(火)

 ポンペイ展を観に江戸東京博物館へ。平日でもものすごい混雑ぶり。昨年の1月に別のところでもポンペイ展を見たけれど、あのときは場所も規模も違うせいかそれほど混んではいなかった。でも前に見たポンペイ展の方が工夫が凝らされていておもしろかったように思う。展示するお宝が貴重で立派で数が多くなると、並べるだけで大変なのか。
 お昼は、まえに当地へ来たときに見つけた、江戸そば炭焼き『元』でごまだれせいろを食べる。
 立川までもどり、夕食はさんざん迷ったあげくおすすめ料理に惹かれて立川中華街の『ル・パルク』へ。おすすめ魚料理、今日はなかった。気を取り直して頼んだものは叉焼飽(チャーシュー入り饅頭)、叉焼腸粉(これも豆苗とホタテのがないと言われてチャーシューにした)、大蝦球舞茸XO炒(車海老と舞茸のXO醤炒め)、炒米粉(焼きビーフン)、レッドオレンジジュース(亭主)、グラス赤ワイン(オット)。XO醤炒めは唐辛子がよく効いていてかなり辛く、味も濃いけれど、エビと舞茸の食感がいい。腸粉は餃子の皮のようなものを春巻式に巻いた水餃子みたい(?)。名前からはグロテスクなものを想像したが、これは見た目からついたものと察する。オットはおすすめの魚料理に多少未練が残っている様子。それでもお腹はちょうど良い加減。
 日野駅前。モスバーガーに続いてファーストキッチンもなくなった。日曜日まではたしかにあったぞ。


9月5日(水)

 いやぁ、今日の桃(山形産)はおいしかった。早生栗の収穫が岐阜県で最盛期、というニュースもあったし、近所のスーパーでも栗を見かけたから、今度こそ桃は最後かと思って今年の夏食べた桃の数を数えてみた。亭主9個、オット11個だった。


9月6日(木)

 にんにく味噌の作り方を聞いたら、あれは新聞の魚柄仁之助さんの記事を見て作ったというので、それなら本になっているから載っているかもしれないと思って探してみたらあった。『食べちゃる!!―うおつか指南料理心得 』124〜126ページ。


9月7日(金)

 朝になって、きのう水出しコーヒーを作り忘れたことに気がついた。牛乳もない。そこで朝食の飲み物はティーバッグ紅茶。
 カラスが熟れた柿をつついていた。まさかと目を疑ったが、近くの柿の木には大きな実が成っていて赤くなりはじめている。落ちたのかカラスが落としたのかはわからない。さらにデパートの地下食料品売り場でついにカキフライを見てしまった。いよいよ秋。
 夕食は茄子とピーマンと鶏挽き肉のカレー、デザートは超安値298円の巨峰。


9月8日(土)

 本番まであと1週間。タクシーの運ちゃんに「この時間に帰るのは午前さまですよ〜」と言われた。こんな時間に食べるのはよくないとわかっていながら、昼から何も食べていないのでおにぎりをふたつも食べてしまった。案の定、疲れた胃は消化活動をしてくれない。苦しい。
 いっぽう、オットは久しぶりに会う友人との会合でカキフライを食べたという。冷凍物だったらしい。


9月9日(日)

 真夜中におにぎりふたつも食べなければ、お稽古に行けたかもしれない。明日から復活することする。
 お腹が苦しいといいながらいつもどおりの朝食を食べ、昼は手作りぶどうゼリーだけでやり過ごし、別館で冬瓜スープをたくさん作ったというのでもらいに行ったら鮪のヅケ(?)やなんと枝豆というオマケまでついてきて、豪華な夕食になった。巨峰も食べた。


9月10日(月)

 体力は復活。しかし台風が近づいてきているので朝から激しい雨が降ったりやんだり。夜から激しくなると言うが、電車は動いているので、夕方、雨が弱くなったときを見はからって家を出る。本に気を取られながらモスでポテトとかき揚げバーガーを食べていたら、舌をやけどした。オットは別館で、栗ご飯を食べたそうな。近所の林でとれた栗。


9月11日(火)

 台風、都心を直撃。やっぱりそうか、と雨の激しさを思い返して納得していたら、「うちは都心とは言わない。暴風域にも入ってない」とつっこまれた。それにしても台風が過ぎたあとの空はまるで芸術だった。
 夕食は別館で。近所の林で拾った、うわさの芝栗ご飯。そしてまたしても桃。今ごろ林には栗がたんまり落ちているに違いない。


9月12日(水)

 今朝は人参サラダもないりんごジャムもない、ひよこ豆も茹で忘れた。非常事態だ。


9月13日(木)

 ゼリーを作ろうと思ったらゼラチンが切れていた。わが家の危機管理「なくなったらすぐにメモ」。いつの日か、買い置きおよび冷蔵庫の中身管理システムを構築しようとたくらんでいる。


9月14日(金)

 朝食はいつもどおり。午前中ちょっと仕事。お昼は蒸し芋。夜は栗ご飯。明日はいよいよ発表会。


9月15日(土)

 朝食はいつもどおり。9時まえに楽屋入りしてから本番終了まで、いつ何をどれだけ食べたかは不明。持参したパンとカロリーメイトとお菓子のほかに、友だちからもらったり差し入れをもらったり……当日というのは意外と食べるものである。とくに甘いものが欲しくなる。太ることを気にする心配ももうない(もっともお腹が出て衣装がきつくなる危険はある)。これじゃ森下洋子さんにはなれない。
 太陽を拝んでないので時間の感覚が麻痺したまま、打ち上げ会場の居酒屋へ。ここでも何を食べたかうろ覚え。牛のたたきがかたくて噛み切れなかったけれど、今日はそんなことはどうでもよかった。


9月16日(日)

 夕食は秋刀魚の塩焼きと、丸元さんの本のレシピからスチームドライスというもの。朝、ふだんより早く起きて朝食後仮眠ののち仕事をして、昼食、午後仕事、おやつのあとまた仕事そして仮眠をしたらできていたのであった。


9月17日(月)

 アーモンドはわき芽が出たとたんに虫に襲われ、今まで残っていた葉も新しい葉も危険な状態に陥った。犯人はハダニらしく、水を嫌うというので、酢水を吹きかけたところ被害はおさまった。古い葉はぜんぶ落ちてしまって、植木鉢にただの棒きれが立っているみたいだけれど、数ヶ所から新しい葉が出てきている。
 スギナの方は、最初に摘んできて植えたのは全滅で、二度めは根から掘り起こして採ってきて植えたところ、新しい芽が出てきた。 園芸運の上昇に便乗して四季なり苺の苗と種を買った。
 夕食は、芝栗と野菜の中華風炒め。


9月18日(火)

 朝食のカッテージチーズ復活。


9月19日(水)

 一緒に踊った仲間との食事会。早い時間のレッスンに出てからみんなで行く。場所は旧貸しスタジオの階下にあるイタリアンレストラン。実は8月にできた今のスタジオの上もイタリアンレストランなのだが、前者の方が評判が良い。踊っていると下からおいしそうな匂いが上がってきて悩まされたものだった。スタジオの窓の外に下の階の屋上のようなところがあって、ハーブが植わっている。ときどきお店の人が、ハーブを取らせてくださいと言って入ってきた。旧スタジオのあるビルは青梅街道と交わる山手通りにあって(今のスタジオもだけれど)、この排気ガスムンムンの中で育てるハーブはどんなもんかいなと思っていたが、メニューのおすすめにハーブサラダというのがあったのでみんなで迷わず選んでしまった。あれはいったい……。


9月20日(木)

 たべもの系雑誌の通販ページに新栗で作る銘菓が載っていたので、まえに注文しておいた。発送は9月20日以降というので楽しみに待っていたら今日届いた。しかしまだ開封していない。実家の母の誕生日なのでうちで頼んだのとは別のもの(もちろんおすそ分けをあてにして)を送るようにしたが、そちらも届いて、すでに食べた様子。


9月21日(金)

 よもだ亭用に頼んだ栗のお菓子は、つぶし栗100%で作った棹もの。あまくて(しかし砂糖は最小限しか使用していないという)上品で、目をつむってじっくりと味わう。
 夕方、発表会ご苦労さん(お互いに)会をすべく、雨の中外出。立川のステーキハウスまで歩くのは大変なので、八王子にいくつかあるとんかつ屋のどれかにするつもり。カキフライがあればと思ったけれど、まだ出ていない。あまり感心しなかったお店は閉店していた。ひょいと見かけた牛タン中心の洋食屋に惹かれ、時期が時期だから牛はひかえておこうと思って出てきたはずなのに、けっきょくそこに決めた。
 オットは牛タン麦とろ定食(もやしとカイワレのつけ合わせ、わかめスープ)と生ビール、亭主は秋のおすすめ、ナスときのこの牛タンシチューコース(前菜に鮪のカルパッチョ、サラダ、コーンスープ、麦飯、デザートにアイスクリームを包んだクレープ、コーヒー)。亭主はオットが選んだ定食のもやしを味見しようとしてカイワレもごっそり取ってしまったので、おわびにコースのサラダのカイワレを差し出した。


9月22日(土)

 寒い。日中でも手がかじかむ。まだ冬物出してないのに。
 お昼はスパゲティ。にんにくがなかったのでスパイスを駆使したカレースパゲティ。例の栗菓子を早めのおやつにいただいて、お稽古へ。


9月23日(日)

 母と駅で待ち合わせ、駅ビルのレストランで食事。
 田舎から送られてきたすだちと、母の誕生日に送った栗のお菓子、それと父が知り合いからもらったという天然の鮎をもらう。小振りの鮎。オーブンで塩焼きにして、すだちをかけて食べる。


9月24日(月)

 朝のコーヒーはすっかりホットが定着したので水出しコーヒー入れは片づけた。
 八王子の伝統芸能、車人形を観にゆく。そのまえにモスバーガーに入り、昼食をかんたんに済ませる。オットはかき揚げバーガーに初挑戦。わたしは何度食べても口の中をやけどをする。ライスバーガー、玄米で作れないだろうか。
 別館へすだちのおすそ分け。そして近所の林で拾った芝栗をたくさんもらう。


9月25日(火)

 朝食、久々にアルファルファがお目見えする。発芽率が悪く、芽の出ない種が腐ってしまうので収穫に苦労したが、やっと一食分にしかならない。種はまだ古くないと思う。暑さと台所の熱で悪くなってしまったのだろうか。こんどもやし研究会に新しい種を注文してみよう。
 昼食後、芝栗をむく。意外にも、栗むき器で少し皮を傷つけるとあとは手でぽりぽりむける。渋皮も薄くてきれい。しかも虫がほとんどいない! さすがは雑木林の栗。小さいから渋皮までむくと実がなくなりそうなので、今日のカレーの分を残してあとは渋皮煮を作ることにする。
 カレー用の栗は、渋皮をつけたまま焼くと、渋皮がかんたんに落ちるようになる。焼くとカレーの中で煮くずれないのだそうだ。家で焼き栗を作ろうと思ったらこうすればいい。


9月26日(水)

 栗の渋皮煮作り。先日買った『お休みの日には保存食を作ろう』が教科書。これは3分クッキングMOOKシリーズらしいけれど、けっして3分では作れません。渋皮煮は研究の価値があるので、よもだ料理研究所で報告をまとめたいと思います。
 今日はパンも焼く。いつもはヨーグルトについてくる砂糖を使うのだが、渋皮煮のために買ったざらめを使ってみる。気温が低くなってきたためか、醗酵の段階でなかなかふくらんでくれず、難儀した。


9月27日(木)

 コスモスを見に昭和記念公園へ。昨年は時期を逃してしまったので(花が目的の場合はたいてい出遅れる)、早めに来たのだけれど、コスモス畑はまだ青々としている。よくみると数輪だけちらほら。遠くに見える別の花畑にはオレンジ色の群落が見え、人も集まっているので行ってみると、やはりコスモスはまばらで、コスモスに似たオレンジや黄色の花がカメラ愛好家のお相手をしている。しかしよくみるとその花には「キバナコスモス」という名前が書かれていた。
 お昼は昨日作ったくるみand/orレーズンパンと栗の渋皮煮、栗のお菓子。公園内をぐるりとまわって(すでに歩数計は1万5千歩を越えていた)立川駅前まで歩き、休憩に入った『エミリー・フローゲ』でも栗のケーキ(マロン・シャテン)を食べた。ここのアイスカフェラテは、コーヒーとミルクと氷を入れたグラスが別々に来る。
 夕食は、初めて訪れて以来、なかなか次の機会に恵まれなかった『テンガロン(Ten-Gallon)』へ。ふたりとも牛タンステーキ225グラム(サラダ、男性には多めに盛るらしいライス、コーヒー、アイスのデザートつき)。入ったときは他の客はおらず、店長さんひとりだった。あとからアルバイトが二人加わったけれど、最後までお客はわたしたちだけ。

《今日買った本》
高橋素子・篠原温(監修) 『Q&A野菜の全疑問―八百屋さん』 講談社ブルーバックス
佐々木涼子 『バレエの宇宙』 文春新書
畔地梅太郎 『山の眼』 平凡社ライブラリ
エドワード・ゴーリー 『不幸な子供』 河出書房新社


9月28日(金)

 近所の仲よし老犬二匹が、夏に続けて姿を消してしまった。そのうちの一匹が住んでいた家で、きのう飼主さんが犬小屋を掃除していたのでもしかしたら! と思っていた。買い物の帰りに通りかかったら子犬がぽつんと坐っていた。前にいたのと同じゴールデン・レトリバーだ。頭を撫でてとても幸せな気分になった。手の感触を味わいながら栗の渋皮煮とエスプレッソのおやつ。そろそろ新豆が出ているので、去年買った大正金時豆でチリコンカンを作る。
 『不幸な子供』を読了、といっても昨日本屋で読んでしまっていた。子どもに隠れてこっそり読むのに良いかもしれない。


9月29日(土)

 ジェフを埋葬したお寺で催される供養会へ。敷地内でボランティアの人が里親探しをしていた。柴系の雑種(ジェフと同じ)が二匹いた。帰りに、ボランティアの人に抱かれている犬をなでて「いい人にもらわれてね」と言ったら、その犬はボランティアの人ご自身の犬であった。
 図書館で借りた『ユダヤ古代誌1』読了。文庫で6巻まであって、読み通す自信はなかったけれど、本書の解説によると、ヨーロッパのキリスト教徒や知識人に二番目によく読まれてきたのがこのフラウィウス・ヨセフスの『ユダヤ古代誌』で、旧約聖書の注解の役割をはたし、新約聖書の背景知識を与えるものだ、というので借りてみた。とてもわかりやすく、途中まで読んでそのままになっている聖書をもういちど読み直してみようという気になる本。
 栗の名産地であるオットの父の田舎から立派な栗が届く。いいな、栗の木のあるお庭。


9月30日(日)

 オットの居ぬ間に栗の鬼皮むき。
 雑誌『eとらんす』(『旧翻訳の世界』)の連載でファンになった八木谷涼子さんのサイト英語版はこちら)の4万人目の訪問者となり、名前を載せていただくという栄誉に輝きました〜。



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